西南大学植物学の専門家で結成された観測隊が労働節(5月1日、メーデー)前夜、重慶市巫渓県の紅池バー(バーは土へんに覇)を訪れ、海抜約2千メートルの山頂から数百メートルにわたって高山に自生する粉紅杜鵑(ツツジの一種)を発見した。数年かけて、野生ツツジの資料の収集と観測プロジェクトに尽力してきた同大学植物学部の王海洋教授はその数の多さ、面積の大きさ、花の素晴らしさに驚愕しながら、「紛れもなく、これは高山で自生する国内最大面積の粉紅杜鵑の花畑だ」と語った。人民網が伝えた。
王教授は「野生の粉紅杜鵑が生育するには非常に厳しい環境条件が必要となる。少なくとも海抜1300メートル以上の中程度の山岳地帯であるだけでなく、土壌は酸性土であること、また通気性が良く、十分な水分が必要でありながら、水はけは良くなければならない。これらの条件をクリアし、なおかつ木々があまり密集せず、自然光が十分確保されていることも大事だ」と話す。
地理的条件に恵まれた同地には粉紅杜鵑が生育するための条件が全て整っている。王教授は過去に観測したツツジの資料と比較しながら、「ここで原生するツツジの品種はやや単一化されている。ごくまれに四川ツツジが見られる以外はシャクナゲツツジ、白粉ツツジ、早咲きシャクナゲなどがあり、それ以外のほとんどが粉紅杜鵑で、集中して分布しており、面積は間違いなく国内最大だと言える」と説明する。
紅池バー(バーは土へんに覇)景勝地管理委員会のスウ永文副委員長(スウは芻におおざと)は「毎年春から夏の変わり目に、ここの山肌は高山ツツジ一色に染まる。現在、野生のツツジ畑は自生で生育している上、幹線道路も舗装されていないため、一般客には開放されていない。現在、ツツジ畑への道路は舗装工事の最終工程に入っており、来年には観光客を迎えられる見込みだ」と話す。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年5月9日