撮影・華義
金さんはその日の午後、ある中国人を連れて、川口市の物件を見に行った。その中国人も金さんと同じ朝鮮族で、日本で学校に通っていた時の先輩であるため、車で家まで迎えに行った。川口市は荒川を挟んで東京に接しており、電車に乗ると、池袋駅まで約20分で行ける。また、不動産価格も比較的安く、多くの在日華人にとって理想の立地条件が整っている場所だ。
金さんは、「ここ数年、東京の不動産価格は明らかに上昇した。川口市の不動産は以前なら3000万円ほどで買うことができたが、今は4000万円以上必要。ただ、高騰しているものの、中国人らは日本で高齢化がさらに進むと、不動産に余剰が出ると見ており、東京五輪終了後に不動産価格がどうなるかは、各自がそれぞれで判断しなければならない」と説明した。
その日午後、川口市の駅周辺で、金さんは先輩夫婦と一緒に物件3軒を見た。小さい物件の広さは約60平方メートルで、価格は約4200万円。大きい物件でも80平方メートルほどで、値段は5000万円以上だった。5000万円なら東京都内でも家を買うことができる。
日本の不動産の面積は室内面積を指しており、部屋が2つとダイニングがある60平方メートルの家は、中国の約70平方メートルの小さな部屋2つがある家に相当する。大きめの物件以外の2軒は新しく、内装もきれいだった。日本の家は面積こそ小さいものの、その設計は全体的に合理的だ。日本には、中国のような団地はあまりなく、マンションの場合は入口がオートロックになっており、ドアから出るとそこには道がある。
金さんは不動産だけでなく、業務をさらに多元化したいと考えている。最近、上海でコンサルティング会社を立ち上げ、日本で不動産を買ったり、観光したり、医療を受けたりするツアー業務を展開する計画だ。その他、支社を河北省唐山などにも設置し、業務範囲拡大に取り組んでいる。昨年の訪日中国人観光客は600万人を超え、在日華人も70-80万人いるため、金さんは、中日両国の民間交流が深化するにつれ、自身の事業もさらにランクアップすることを期待している。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年10月11日
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