国際学術シンポジウム「国際情勢変動下の中日関係:実務協力と未来展望」(主催:中国社会科学院、運営:中国社会科学院日本研究所)が12日、北京民族飯店で開催された。人民網が伝えた。
中国社会科学院日本研究所の張季風副所長は、今回のシンポジウムの基本的特徴を「三高一実」との言葉でまとめた。「三高」はレベル、位置付け、水準の高さ、「一実」は実際に基づき実務協力を行うことを意味する。
張副所長は、中国が経済モデルの転換に伴い質的発展を一層重視するようになることから、今後中日経済貿易協力の重点となりうる分野として以下を挙げた。
(1)グローバル・バリューチェーン、産業チェーン、サプライチェーン間の協力。
(2)省エネ・環境保護、エコ・低炭素、経済分野の協力。
(3)世界の最先端分野の協力。例えば、AI、ロボット、宇宙開発生命科学など。
(4)高齢社会への共同対応、医療産業、介護などの協力。
(5)農村建設、現代農業、食品安全分野の協力。
(6)観光拡大、現代的サービス業の協力。
(7)金融分野の協力。マクロ経済政策の意思疎通を強化する。
(8)防災・減災分野の協力。
(9)第三国市場協力。中日両国は第三国市場協力で中日経済協力の新たな場を開拓した。「1+1+1>3」という多国間のウィンウィンの効果を得ることができる。現在中日はすでに52件の合意に調印しており、総額は180億ドルに上る。今後はこうした合意をどう確実に実行し、根を張り、花を咲かせ、実を結ぶようにするかだ。
(10)制度化された様々な協力の強化。中日韓FTAの他、早期に中日間のFTA、中国とCTPPTとの協力などの問題を検討すべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年5月14日