「美しいバラの花は自国に、そのトゲは相手に」を実践する米国の政治屋たちの本性

人民網日本語版 2019年06月05日15:09

「われわれは公正に基づく関係を求めている。つまり互恵と主権の尊重だ」。ペンス米副大統領のこの言葉は耳触りがよいが、現実には米側は自国が得をして他国が損をすることを追い求め、勝者が全てを得ることを信奉している。(人民日報「鐘声」国際論評)

「全世界に適用されるゲームのルールは全ての人にとって有利だが、こうしたルールの内容は特に米国にとって有利だ」。米誌フォーリン・ポリシーの最近のこの指摘は実情を語っている。多角的貿易体制の中心的創設者にして長期的主導者である米国は、貿易の自由化と投資の円滑化において機先を制し続けてきた。技術、資金、ルールなどでの優位性を頼みに、米国は多国籍企業主導のグローバル・バリューチェーンを構築し、中国市場を始めとする世界市場で莫大な利益を得てきた。例えば米ゼネラルモーターズは中国での生産量が世界全体の40%を占める。米クアルコムは中国でのチップ売上とライセンス料による収入が総営業収入の57%を占める。インテルは中国(香港地区を含む)での営業収入が全体の23.6%を占める。2017年度にアップルは中華圏での営業収入が全体の19.5%を占めた。米政府統計では2009~16年だけで米国の多国籍企業は中国での投資残高が111.4%増加し、売上が140.3%増加し、純収入が151.3%増加した。米国はグローバル・バリューチェーンで「損をしている」どころか、反対に巨額の利益を得ているといえる。

世界をリードする地位を保ち、一強体制を確保するためには、国家行政力の使用さえ辞さず、様々な「でっち上げ」の罪名で他国のテクノロジー企業を叩いて、米国企業が全世界でハイテク市場を奪取し、国際産業分業における独占的地位を維持するための空間と時間を勝ち取る。中国の華為技術(ファーウェイ)が5G通信機器などの技術分野でリードしているのを見るや、ファーウェイとそのグループ会社を輸出規制の対象にした。ポンペオ米国務長官は「国家安全保障を危険にさらす」との理由であちこちで遊説し、ファーウェイトの協力を拒絶するよう各国を脅したりすかしたりした。海康威視が世界のセキュリティー業界をリードしているのを見るや、米下院は国家安全保障を理由に米連邦政府による中国メーカーのビデオ監視機器調達を禁止する追加提案を採択した。中国のドローン産業の力強い発展を見るや、米国土安全保障省は「中国製ドローンはデータを盗んでいる」との、いわれなき非難を公然と加えた。正常な市場取引に人為的に干渉し、「国家安全保障基準」を濫用し、政治問題化するのは、市場でさらに大きな「パイ」を得ようとしているのに他ならず、さらに多くの利益を勝ち取ろうとしているのに他ならない。このように横暴かつ理不尽でありながら、何をもって「互恵と相互利益」を語れるのか?

米国の一部政治屋はいまだに「米国式濡れ手で粟」、つまり途上国は米国に低付加価値の資源、物品、サービスを輸出し、米国は世界各国にドル、金融商品、自国のコアコンピタンスとは無縁のローエンド技術を輸出するという関係を永遠に続けることを切望している。上昇期にあり、米国の競争相手になる恐れのある国を、ワシントンの政治屋たちは少しも躊躇せずに叩く。バノン元米大統領首席戦略官のわめき声を聞いてみてもよかろう。「貿易戦争の最終結果は世界のイノベーション・チェーン、生産チェーン、サプライチェーンを再編し、世界が再び米国を中心とする自由を愛する国々の周囲を回るようにする」。つまり米国の一部政治屋の頭の中では、互恵と相互利益は口実に過ぎず、貪欲と自己本位こそが価値の核心なのだ。

今の時代、各国は共に地球村に住んでいる。相互依存は客観的現実であり、相互協力は共通のニーズであり、手を携えて発展するのは大勢だ。「自分にはバラの花を留め、相手には棘を渡す」行為は地球村にとって公害であり、それを排斥し、唾棄する人々が増え、失敗する運命にある。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年6月5日

  

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