強権を弄せば国際社会の支持を失う

人民網日本語版 2019年05月27日11:46

「米国第一」の旗印の下、米国の一部政治屋は他国の利益や世界各国の人々の共通の幸福を心に留めずにいる。彼らは「対中貿易で損をしている」論を口実に貿易戦争を仕掛ける一方で、米国が対中貿易で長年得てきた巨大な利益については口を閉ざす。他国が「米国の国家安全保障を脅かしている」と口にする一方で、自らが全世界に張り巡らしている情報ネットワークについては口を閉ざす。世界貿易機関(WTO)など国際組織を公然と糾弾する一方で、自らが現在のグローバル・ガバナンス体制の主要な樹立者であり最大の受益者であることには言をはばかる。(人民日報「鐘声」国際論評)

唯我独尊と勝手な行動を支えるのは、露骨な覇権主義のロジックだ。米国が決めたルールが全世界の法律であり、米国の利益を確保するために他国は無条件で譲歩しなければならないのだ。ペンス米副大統領は「中国経済侵略論」をぶち上げ、ナヴァロ氏は中国製品が「米国の未来」を抵当に入れていると馬鹿げた主張をし、元大統領首席戦略官兼上級顧問を務めたバノン氏は「中国の輸出過剰が米中西部工業地帯を空っぽにした」とわめきたてた。こうした「ハンマーを握る」米政治屋は正常な経済関係も釘と見なし、中国人が米国人同様に豊かな暮しをすることを望まない。

米国の唯我独尊の覇権主義行為はすでに国際社会の公憤を買っている。圧力を感じた米国企業も次々に経営方針を変更している。ハーレーダビッドソンなど「Made in USA」は米国から「逃げ出し」、エクソンモービルやテスラは次々に中国に工場を設立している。米国の唯我独尊、世界規模の覇権主義は多くの場合、一方的願望に終わっている。米国の学者Stephen Roachの指摘によると、2018年に米国は世界102カ国との間に貿易赤字を抱えており、これは米国内の貯蓄の極度の不足を反映している。これは議会と政策決定者がいい加減に予算赤字を承認したことでもたらされたものだ。米国内の不平等は誤った政策が原因であり、経済グローバル化を非難すべきではないと指摘する学者は多い。遺憾なことに、米国の一部政治屋は自らの過ちを隠して改めようとせず、頑なに他国が「米国を再び偉大にする」うえでの障害だとしている。このような偏屈とわがままは国内矛盾を転嫁しているだけでなく、それ以上に自らの両目をだまし、自己改善のタイミングを逃し、国家国民を誤らせるものだ。

人類の歴史がここまで発展した今日、相互尊重、誠意ある協力、互恵・ウィンウィンこそが各国の付き合う道であるべきだ。どの国であれ、協力・ウィンウィンの道を歩まず「ゼロサムゲーム」に心酔し、公平な競争のルールに従わず他国の圧迫に夢中になり、経済グローバル化の潮流を顧みず保守主義を選択すれば、結局は四方を敵にまわし、どこに行っても壁にぶつかるだけだ。唯我独尊、潮流に逆らった行動は国力をロスし、自らの転落を早めるだけだ。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年5月27日

  

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