開放を強化、北京・湖南・安徽に自由貿易区新設 中国

人民網日本語版 2020年09月23日13:48

国務院はこのほど、「中国(北京)・(湖南)・(安徽)自由貿易試験区全体プラン」および「中国(浙江)自由貿易試験区地域拡張プラン」を通達した。

両プランは、北京市、湖南省、安徽省に自由貿易試験区を設立し、浙江自由貿易試験区の地域を拡張することは、中国共産党中央と国務院が打ち出した重大な決定であり、新時代に改革開放を推進するための重要な戦略的措置であると指摘した。習近平氏による新時代の中国の特色ある社会主義思想を指導のよりどころとして、中国共産党の第19回全国代表大会と第19期中央委員会第2回・第3回・4回全体会議の精神を全面的に貫徹し、新たな発展理念を堅持し、質の高い発展を堅持し、供給側構造改革を主軸とし、国家の重大戦略に主体的にサービスを提供しこれに融合し、より高いレベルの開放型経済の新たな体制を構築し、開放によって改革を促し、発展を促し、イノベーションを促し、自由貿易試験区の建設が新時代の改革開放において大きな影響力をもつ新たな重要ポジションを占めるようにすることが必要だという。

両プランは、自由貿易試験区により大きな改革の自主的権限を付与し、差別化の探求を踏み込んで展開し、開放にいっそう力を入れることを提起した。

また両プランは、それぞれが重点を置くべき改革試行任務を明確にした。

北京自由貿易試験区については、グローバルな影響力をもつ科学技術イノベーションセンターの建設をサポートし、サービス業の拡大開放の先行エリア、デジタル経済テストエリアの構築を加速し、北京市・天津市・河北省の共同発展のための高レベルの対外開放プラットフォームの構築に力を入れるために、世界トップレベルのイノベーション・起業エコシステム創出、サービス貿易管理の刷新、国際情報産業・デジタル貿易港の建設検討などの具体的措置を打ち出した。

湖南自由貿易試験区については、世界レベルの先進的製造業クラスター、長江経済ベルトと粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市クラスター)に連結した国際投資貿易回廊、中国・アフリカ経済貿易ハイレベル協力先行エリアと内陸部の開放に向けた新たな重要拠点を構築するために、ハイレベルの設備製造業基地の構築、湖南省・広東省・香港・澳門(マカオ)のサービス業の連動発展の実現、中国・アフリカ経済貿易ハイレベル協力先行エリアの建設などの具体的措置を打ち出した。

安徽省自由貿易試験区については、科学技術イノベーションと実体経済の発展の深いレベルでの融合を推進し、科学技術イノベーション発信地の建設、先進的製造業と戦略的新興産業の集積・発展を加速し、長江デルタ地域の一体化した発展を推進し、内陸部の開放に向けた新たな重要拠点を構築するために、フィンテックのイノベーション推進、科学技術成果の移転・転換促進、未来の産業の育成・配置などの具体的措置を打ち出した。

浙江自由貿易試験区の地域拡張については、石油・天然ガスを中核としたコモディティの資源配置拠点、新型国際貿易センター、国際水上輸送・物流ハブ、デジタル経済発展モデルエリア、先進的製造業集積エリアを構築するために、貿易の円滑化レベルをさらなる引き上げ、投資の自由化・円滑化推進、フィンテックによる実体経済へのサービス推進などの具体的措置を打ち出した。

また、両プランは次のように強調している。総合的な国家の安全保障観をしっかりと打ち立て、レッドラインの思考とリスクの意識を強化し、自由貿易試験区のリスク防止・制御システムの構築を着実に強化し、国家の安全と社会の安全を守り、地域的・システム的なリスクが発生しないというレッドラインをしっかりと守り抜くことが必要だ。各地方は作業のしくみを改善し、地方の法制度を強化し、主体的な責任を強化し、自由貿易試験区の制度のイノベーション・フォールトトレランスのメカニズムを構築・整備し、新型コロナウイルス感染症の予防・抑制と自由貿易試験区の質の高い発展の取り組みとを統一的に推進することが必要だ。各地方と各関連部門は法律に基づいて速やかに関連の管理権限を委譲し、各開放措置が着実に実施されるよう確保しなければならない。試行任務の総括と評価を強化して、そのまま応用でき普及拡大が可能な改革の経験をより多く積み上げなければならない。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年9月23日

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