溺れた子供を救助し亡くなったタジク族の全人代代表、生前最後の提案が人民大会堂に

 2021年03月09日11:27

「彼は国境守備隊員であり、パミール高原の英雄だ」。3月5日、第13期全国人民代表大会(全人代)第4回会議で初となる各代表への通路取材「代表通路」で、全人代代表、新疆維吾爾(ウイグル)自治区伊寧托万克温村党支部の木沙江・努爾敦書記は、溺れかけた子どもを勇敢に救助した「時代の模範」拉斉尼・巴依喀氏への思いを込めてこう語った。

木沙江氏によると、拉斉尼氏はタジク族の全人代代表として、長年にわたり農牧畜民区を訪ね、国境守備隊員の年金・医療の改善、国境守備隊の整備などについて提案を行ってきた。子どもを救助して命を落とす前に、今年の全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)で人々のためにより良い提案を行い、職責を尽くしたいと語っており、国境守備隊員の医療条件の改善について提案する予定だった。

3月5日、第13期全人代第4回会議に出席し、拉斉尼氏の遺影を手に人民大会堂前で記念撮影する木沙江・努爾敦氏、崔久秀氏、麦麦提・居馬氏、多来提曼・開米克氏ら(撮影・崔志堅)。

全人代代表で新疆疏附県托克扎克鎮党委員会の崔久秀副書記は、「我々は皆、拉斉尼氏が今年両会で行おうとしていた提案を代わりに連名で行いたいと考えた」と語る。

新疆塔什庫爾干塔吉克(タシュクルガン・タジク)自治県では、数世代にわたり国境守備隊員を務めている家が多くある。今年、補欠選挙で同県の全人代代表に選ばれた多来提曼・開米克氏も拉斉尼氏と同様、国境守備隊員だ。「過去5年間で国境守備隊員には待遇や生活条件など各面で大きな変化があった。以前は大声を出して駆け回らなければいけなかったが、現在では統合的なスマート国境守備システムが整っている。全人代代表として、そして同じ国境守備隊員として、拉斉尼氏は見習うべき模範だ」と多来提曼氏は言う。

木沙江氏は、「『パミールの雄鷹』は永遠に祖国の青空を飛翔すると信じている」と語った。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年3月9日

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