「学校であり、強制収容所ではない」 新疆ウイグル自治区職業訓練センターを訪問したパキスタン人記者

人民網日本語版 2021年03月05日14:38

広々として、秩序が保たれ、活力と希望に満ちている。これがムハンマド・アスガル氏が2019年に新疆維吾爾(ウイグル)自治区喀什(カシュガル)市の職業技能教育訓練センター(以下、「職業訓練センター」)を訪問した際の第一印象だ。人民網が伝えた。

人民網の取材を受けるパキスタン国営通信APPの中国駐在記者ムハンマド・アスガル氏(撮影・劉寧)。

アスガル氏は、「訪問前、私は西側メディアの言う『訓練収容所』は人々がひしめき合う、非常に狭い場所だと考えていた。そしてその生活環境は劣悪で、鉄条網で囲まれ、入り口には銃を手にした警備員が立っていると思っていた」と語った。

だが実際に訪れて見たところ、そこは大学のキャンパスに似ていた。職業訓練センターには5階建ての寮が5棟あり、全ての部屋が2人部屋となっている。広々としたバイキング式レストランは500人以上が同時に利用できる規模を誇る上、イスラム教徒のためのハラル食品を提供している。

パキスタン国営通信APPの中国駐在記者であるアスガル氏は英国、ロシア、カザフスタン、インドネシアの4人の記者と共にホータンの職業訓練センター2ヶ所を訪問。彼は、「両センターはほぼ同じような状況だった」とする。

ウイグル族の学生と言葉を交わして交流した結果、アスガル氏は彼らが自ら進んで訓練に参加していることを知った。学生は週末や休日には帰宅し、親族や友人に会いに行くこともできる。しかもカリキュラムは無料で、調理技術から縫製、美容、普通話(標準中国語) 、宗教及び法律知識などが設けられている。

アディラさんという名の失業した女性の学歴は小卒。ある村民委員から職業訓練センターの事を聞いて入所を申請し、飲食サービスを学び始めたという。アディラさんは、「全ての施設が無料なので嬉しい」と語り、将来良い仕事に就けるよう普通話やその他のスキルを学びたいと語った。

またアブドラさんという男性は、これまでずっと農業に従事していたが、訓練完了後は商売をしたいとその思いを語った。

新疆の職業訓練センターで踊る学生(写真はムハンマド・アスガル氏が提供)。

こうした学生たちは脅されていたり、演技をしているのだろうと考える人々がいるかもしれない。これについてアスガル氏は、「もし中国政府がこれほど多くの優れた役者を探し出すことができるのなら、それも余りに不思議なことだ。幸せな笑顔は演技してできるものではない」と語る。

この訪問は、アスガル氏の訓練センターへの印象を根本から覆すことになった。アスガル氏は職業訓練センターの設立について、テロリズムを解決し、少数民族に利益をもたらす良いアイディアだと考えるようになった。

アスガル氏の見解の証左となる統計や事実が多くある。中国政府が2019年に発表した白書によると、職業訓練センターの設立から、新疆ではテロ襲撃事件が1件も起きていない。2018年に新疆の観光業は急速に成長し、国内外から訪れる観光客は延べ1億5000万人を超え、前年比40%増加した。2019年に新疆が受け入れた観光客は延べ2億人を突破し、前年比41.6%増加した。

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