高速道路建設から見る中国の発展

 2021年05月17日14:38

2021年4月28日、竣工後間もない三峡翻壩江北高速公路。今年7月1日に正式に開通予定(撮影·鄭坤/人民図片)。

遼寧省瀋陽市と海南省海口市を結ぶ瀋海高速道路の浙江省寧波市の奉化西塢出口を出て西へ向かうと、わずか3分で奉化区の市街地に着く。周辺には高層ビルが林立し、見事な緑化が施され、美しい景色が広がる。現在では瀋海高速道路、寧波繞城高速道路、浙江省寧波市と金華市を結ぶ甬金高速道路が奉化を通り、スピーディで便利な地域高速道路網を形成している。車の流れは南北に行き来し、各地の輸送の原動力となっている。(人民日報・竇瀚洋記者)

高速道路を走ると、日進月歩の都市・農村建設を感じることができる。地元の人によると、以前は投資を誘致するにも交通が不便なため、プロジェクトの実現が困難だった。先祖が奉化大堰出身だという葉泰海がUターンし、この地で事業を興し、道路整備に献金して、交通の便の悪かった故郷を改革開放の波に乗せた。今や高速道路網は奉化の交通の欠点を補い、区内のどの郷・鎮からもわずか30分で高速道路にアクセスすることができ、交通の便宜性という強みが企業誘致・資金導入を後押ししている。ぬかるんだ土の道から道路網へ。大きな道路が都市と都市を結び、経済・貿易面の往来、文化交流、人々の移動が一層円滑になり、さらに多くの都市が高速道路に牽引される形で工業化と現代化を加速し、様相を一新している。

高速道路を走ると、庶民の暮らしが幸せで平穏なことが見て取れる。以前は浙江省衢州市開化齊渓鎮の住民は宅配便を送るのにも受け取るのにも少なくとも30分ほどかけて隣の郷・鎮まで行かなければならなかった。豊かになる上でこうした交通アクセスの悪さが足枷となっていた。2018年末に開通した黄山市と衢州市、南平市を結ぶ黄衢南高速道路銭江源景区相互接続事業によって、周辺地域の観光客の往来が便利になり、地元の特色ある農業副産物が全国に向けて展開されることとなった。観光業のモデル転換と発展を通じて地元の人々は次々に民宿やアグリテイメントを手掛けるようになり、暮らしがますます豊かになっている。都市の再生と庶民の所得向上の鍵は交通にある。高速道路は千山万水を越えて都市と農村を結び、人々に確かな幸福をもたらしている。

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