外交部(外務省)の華春瑩報道官は11日の定例記者会見で、中国メディアに関する質問に答えた。
【記者】ニューヨーク・タイムズは先日、BBCやCNNなどが主導的地位を占める世界のメディア構造を前に、中国はこれに取って代わるグローバルな報道メディアの選択肢を打ちたてつつあるとともに、その資金、権力、観点を世界のほぼすべての国々のメディアに送り込んでいると報じた。これについて中国側としてコメントは。
【華報道官】世界は本来豊かで多元的なものだ。メディア分野においてはCNNとBBCだけがあるという状況であるべきではなく、各国がいずれも自らの声を持つべきだ。14億の人口を擁し、世界総人口の5分の1近くを占め、五千年の連綿たる文明を持ち、世界第二の経済大国であり世界最大の発展途上国である中国が国際メディア構造の一角を占めるべきであるのは当然であり、それに値もする。
米側は一方ではディスクール覇権を濫用し、「自由」の表看板を掲げて、中国に対して何はばかることなく虚偽情報による攻撃を行い、また一方ではイデオロギーを客観と真実の原則より優先し、中国メディアのイメージを毀損し、中国メディアを叩くことで自らの政治的操作を「弁護」している。これは露骨な世論またはディスクールの覇権というべきだろう。中国に対するいい加減な攻撃やデマに対して、中国は当然自らの声を発する必要がある。
中国メディアは客観と真実の原則を堅持して報道を行っており、他国を標的にした虚偽情報をでっち上げも、撒き散らしもしない。だが、米上院外交委員会は「2021年戦略競争法」を可決し、中国のイメージを毀損するネガティブな情報を広めることに毎年3億ドルを投じることを打ち出した。
各国は体制が異なり、メディアをどう運用するかも自ずと多少異なる。メディアの専門性を評価するうえで最も重要なのは、報道倫理を恪守しているか否か、客観的で公正な報道をしているか否かという点だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年5月12日