米国がまたもや新型コロナウイルスの起源解明問題をめぐり中国をかき乱す中、中国の人々はこれに耐えかねて、世界保健機関(WHO)に米フォート・デトリックの調査を求める署名活動を開始した。そして署名数が急速に伸びて1000万人を突破した時、オンライン署名活動用のサーバーが米国のIPアドレスから2回にわたり攻撃を受けた。幸い、サーバーは攻撃に耐え、被害は小さかった。だが、恐らくこれで終わりではなく、今後もフォート・デトリックの真実の隠蔽を図る米国の勢力による中国へのサーバー攻撃が続くだろう。(文・鈕文新)
フォート・デトリックとは何か?米軍の生物化学研究施設で、ドイツのナチスや中国侵略日本軍第七三一部隊を含む細菌戦の資料を保管している。2019年7月、フォート・デトリック近郊の老人ホーム2ヶ所で原因不明の「肺炎」が確認された。同年9月、フォート・デトリックのあるメリーランド州で、いわゆる「電子タバコ肺炎」が報告され、患者数が急増した。その頃、バージニア州やウィスコンシン州でも「原因不明の呼吸器系疾患」が出現し始め、「電子タバコ肺炎」の感染が拡大した。そして2019年7月、米疾病予防管理センター(CDC)からの公式な運用停止命令を受けて、フォート・デトリックは閉鎖された。
なぜこの生物化学研究施設を閉鎖する必要があったのか?当時示された理由は「漏出の問題があった」というものだった。だが、何が漏出したのか?どの程度漏出したのか?漏出が周辺の「電子タバコ肺炎」流行の誘因なのか?その全てについて米国は「国家安全保障」を理由に対外公表を拒絶しており、今も謎のままだ。
実は、様々なルートから明らかになった情報はいずれも、米国での新型コロナウイルス感染症の発生時期が、中国より少なくとも1ヶ月早いことを示している。米国メディアの現地時間2021年6月15日の報道によると、米国立衛生研究所(NIH)の研究プログラム「All of Us」で研究者が2020年初頭に全米各地から集めた2万4000の血液サンプルのうち、少なくとも9人の血液サンプルから新型コロナウイルスの抗体が検出された。ここで最も重要なのは、すでに2019年12月には米本土で新型コロナウイルスが「低速で」広がっていたことが証明されたことだ。これは中国・武漢での新型コロナウイルスの出現より1ヶ月早い。
また、米「パーム・ビーチ・ポスト」やUSAトゥデイの2020年の報道は、公式に発表された新型コロナウイルスの最初の感染例の2ヶ月前、つまり2019年12月には、フロリダ州ですでに171人が新型コロナウイルスに感染しており、このうち103人には海外渡航歴がなかったとしている。
なぜ米国は自ら調査しないだけでなく、調査の拒否までするのだろうか?それは恐らく心にやましいことがあるからだろう。
だが、米国は逃れおおせない。なぜなら全世界の少なくとも20億人以上が米国に疑問を持ち、フォート・デトリックに疑問を持っているからだ。米国は説明をしなければならない。その口先で繰り返し強調してきた公正性と透明性の原則に従い、新型コロナウイルスの感染拡大が米国で発生し、進行した状況について各国の科学者に調査を認め、亡くなった417万人のために正義を尽くさなければならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年7月29日