2月16日、北京で撮影された中国鯤鵬翼竜の化石標本(撮影・孫自仏)。
今から約1億6千年前のジュラ紀末期に地球に生息していた空の覇者である「翼竜」は、一体何を食べていたのだろうか?またその食性にはどのような特徴があったのだろうか?この長年の謎を中国の科学者チームが翼竜の「ペリット(未消化物を固めて吐き出したもの)」の化石に対する最新の研究と確認によって、今回はじめて解き明かした。中国新聞網が報じた。
中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の汪筱林研究チームの蒋順興副研究員たちが、臨沂大学などとの共同研究において、遼寧省西部と河北省北部に広がる遼西エリアで採取した約1億6千万年前の地層および「中国鯤鵬翼竜」と名づけられた2件の化石標本に対して掘り下げた研究を進めたところ、中国鯤鵬翼竜と共に残されていた団子状の集合体が、翼竜が摂食後に吐き出したペリットであることを初めて発見・確認した。研究チームは、ペリットに残されていた食物の残留物から、異なる年齢の中国鯤鵬翼竜が吐き出したペリットであること、主に燕遼生物群の一種ですでに絶滅した古代のタラをエサにしていたことが推測された。この研究価値の高い翼竜をめぐる成果論文は、このほど、英国の国際学術定期刊行誌「Philosophical Transactions of the Royal Society B」の中国古生物カテゴリーで発表された。(編集KM)
「人民網日本語版」2022年2月17日