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2022年の基本年金引き上げ調整がスタートした。中国都市部の退職者の基本年金は「18回連続上昇」し、河北省や吉林省など複数の地域でも22年は引き上げ調整を行うとしている。同時に、農村部でも基本年金は引き上げられる見込みで、多くの地方で引き上げ調整が急ピッチで推進されている。「経済参考報」が伝えた。
21年に退職者の基本年金は「17回連続上昇」した。18年から20年にかけて3年連続で上昇して平均上昇幅は5%を超え、21年の調整後の上昇幅は4.5%だった。調整では、定額部分の調整、変額部分の調整、適切な物価スライドが結びついた方法を採用し、そのうち定額部分の調整では公平の原則を体現し、変額部分の調整では「多く納めれば多くもらえる」、「長く納めれば多くもらえる」を実現する。
22年にも中国は退職者の基本年金を引き上げる予定だ。
中国社会科学院世界社保研究センターの張盈華執行研究員は、「基本年金が安定的に上昇し、退職者が経済成長の成果を享受できることが、社会保障を向上させ民生の水準を改善するための重要な措置だ。21年の中国経済成長率は8%を超え、財政収入は前年比10%以上増加し、年金の『18回連続上昇』のための基礎が打ち立てられた。年金の連続上昇は退職者の収入格差を縮小する上でプラスに働く一方で、年金上昇幅が物価上昇幅を上回れば、退職者の収入の実際の購買力を引き上げることが可能になる。22年には全国の平均年金の増加幅は3-4%になるだろう」と述べた。
都市部の退職者に比べ、農村部の居住者は基本年金の総合的水準が低く、地域間の格差も目立つことには注意が必要だ。農村部居住者の基本年金を安定的に引き上げることは、政策で力を入れるべき重要ポイントでもある。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年2月14日