王毅部長「開放的地域主義は平和・発展・自主・包摂を常に堅持すべき」

人民網日本語版 2022年07月13日15:20

王毅国務委員兼外交部長(外相)は11日、ASEAN事務局で開放的地域主義の堅持について政策演説を行い、報道陣の質問に答えた。外交部(外務省)ウェブサイトが伝えた。

王部長は「現在、アジアの前途をめぐり、開放と閉鎖、協力と対立、団結と分断、進歩と後退という、全く異なる2つの方向性が出現している。歴史と実践は、時代の潮流に順応してこそ、時代と共に歩むことができることを、我々に告げている。習近平国家主席は『開放はアジア太平洋協力の生命線であり、開放的地域主義を堅持すべきだ』と繰り返し指摘している。従って中国の選択は、ASEANを含む地域各国と共に、平和・発展・自主・包摂の理念を堅持し、確固不動として開放的地域主義を実践し、開放的地域主義に絶えず新たな時代的意味を与えていくことだ」と述べ、以下の必要性を指摘した。

(1)平和共存の理念を常に堅持する必要がある。アジアに地政学的衝突やブロック対立を持ち込むことを断じて許さず、制裁や封鎖、人道的危機がアジアで起こることを断じて望まない。旗幟鮮明に、共通、総合、協調的、持続可能な安全保障という考え方を堅持し、各国の主権及び領土的一体性の維持を堅持し、各国の安全保障上の合理的懸念を重視し、対話と協議を通じて、平和的方法によって溝を解消し、我々の共通のふるさとをしっかりと守り、平和と安定という守るべき一線を確保し続ける必要がある。

(2)発展と振興という目標を常に堅持する必要がある。現在、アジア経済はリスク要因が高まり、地域の産業チェーンとサプライチェーンの安定性は打撃を受け、いわゆる「デカップリング」「チェーンの分断」という雑音が絶えない。習主席はグローバル発展イニシアティブを打ち出して、国際社会が協力して試練に対処し、世界経済の回復を促進し、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実行を加速するために共通認識を形成し、助力した。引き続き発展志向を堅持し、互いの発展を正しく受け止め、発展の機会を共有し、世界貿易機関(WTO)を礎とする多角的貿易体制を維持し、自由で開かれた世界市場を確保し、経済の融合的発展を促進する必要がある。

(3)自主独立の原則を常に堅持する必要がある。現在、ASEANを含む少なからぬ地域諸国は、いわゆる陣営選択の圧力を受けており、地域の戦略環境は政治的必要性によって再構築される危険性に直面している。引き続き自主独立を堅持し、互いの主権と核心的利益を尊重し、ASEANの共同体としての完全性と自主権、指導力を尊重して、この地域が地政学的謀略に巻き込まれず、大国間のゲームの駒とならず、覇権による脅威にさらされず、自らの命運と地域の前途を自らがしっかりと掌握できるようにする必要がある。

(4)開放と包摂の精神を常に堅持する必要がある。閉鎖と孤立は硬直化と立ち後れをもたらすだけであり、包摂と開放こそが普遍的利益とウィンウィンの関係をもたらす。「和して同ぜず」「多元的共生」を堅持し、域内国の団結、域外国の包摂という真の地域協力を堅持し、特定の国を排除して特定の側を標的とする偽の地域協力に反対する必要がある。アジア太平洋地域は、地域諸国が各々発展し、また共に発展していくのに十分な広さがあり、各々の理想とするものを互いに認め合うことができる。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年7月13日

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