王毅国務委員兼外交部長(外相)は第7回瀾滄江―メコン川協力外相会合とG20外相会合への出席、東南アジア5ヶ国歴訪、広西壮(チワン)族自治区南寧市でのベトナム・カンボジア両国との2国間会議開催を終えて、14日に中央メディアの取材に応じた。新華社が伝えた。
【記者】バリ島での中米外相会談に国際社会は非常に注目したが、今回の会談をどう評価するか。
【王部長】今回双方はバリ島で長時間にわたる会談を行い、いかにして中米関係を改善し、世界や地域の重大な課題に適切に対処するかについて、十分かつ率直な意思疎通を行った。双方は、今回の会談が具体的かつ建設的なものであり、次の段階の両国間の上層部交流に向けた環境づくりにも寄与したとの認識を示した。
会談で中国側は以下の点を重点的に指摘した。▽米側の対中認識に深刻な誤った判断があるために、その中国観、利益観、競争観に著しい偏向が生じる結果となり、これに基づき策定された対中政策も自ずと正しい軌道から乖離するものとなっている▽米側は、中米関係を大国間競争の観点のみから捉えるべきではないし、ゼロサムゲームの思考のみで中米問題を扱ってはならない▽米側は、台湾地区、新疆、香港特別行政区、海洋関連の問題において、中国の内政に干渉し、中国の利益を損なうことを直ちに止めるべきだ。また、中国は主体的に米側に対し「4つのリスト」を提示した。このうち3つは両国関係における負の要素の除去を米側に要求するもの、1つは両国間の互恵的協力の推進を探るものであり、中国側の原則性と建設性を示している。中国側はまた、中国と米国がアジア太平洋地域において、いかにして良好な相互作用を果たし、共に遵守すべきルールを設けるかを検討することも提案した。双方は、各々の懸念の解決、両国の外交官・領事職員の職責履行への便宜提供、人的・文化的交流協議の再開に向けた共同作業部会の協議の推進について具体的な合意に達し、気候変動や公衆衛生の分野における協力の実施で合意した。
中米関係が困難な局面を脱するために根本的な拠り所となるのは、両国首脳間の重要な共通認識を真摯に実行に移し、相互尊重、平和共存、対立回避、協力・ウィンウィンの精神に従い、双方の行動指針を検討し、確立することだ。バイデン大統領は「四不一無意」(「米国は新冷戦を求めず、中国の体制転換を求めず、同盟関係を強化して中国に対抗することを求めず、台湾独立を支持せず、中国と衝突を起こす意図を有しない」)という約束を繰り返し表明しており、今回ブリンケン国務長官もさらに積極的な姿勢を表明したが、重要なのは有言実行、言行一致だ。米側は「脅威の膨張」という戦略的焦慮を除去し、「勝つか負けるか」という慣性的思考を棄て去り、中米関係と地域の戦略的安定を損なう一連の間違った手法を止め、中国側と共に溝を有効に管理・コントロールし、まずアジア太平洋地域で平和共存を実践し、良好な相互作用を実現するべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年7月15日