東部戦区の合同軍事演習における新たな突破となった点を軍事専門家が解説

人民網日本語版 2022年08月05日15:15

東部戦区は4日、台湾島周辺海空域においてこれまでで最大規模となる実戦を想定した演習を実施し、予定海域に対する長距離火力の実弾射撃及び通常ミサイルの発射に成功した。この演習・訓練任務について、孟祥青国防大学教授が以下のように分析した。

■長距離火力実弾射撃訓練区域はどのような点を考慮して選定したのか?

【孟教授】地図を見ると、今回我々は演習区域として6大区域を設定した。この6大区域は全て深い意義を備えている。例えば第1区域は平潭島の南東部で、海峡両岸の最も狭い場所であり、事実上、いわゆる「海峡中間線」を徹底的に打破した。我々はこれまでも「海峡中間線」を承認したこともない。第2区域は北部で、北部には2つの区域を設けている。この2つの区域はちょうど基隆港の外海にあたり、基隆港を封鎖することができる。第3区域は東部で、東部は台湾軍の重要な軍事基地2ヶ所(花蓮と台東)と向き合っていると言える。この2つの軍事基地に対して正面攻撃を行うことができる。第4区域は台湾地区の墾丁の南東方で、バシー海峡を押さえる場所で、バシー海峡を封鎖し、コントロールすることができる。第6区域は南西で、ちょうど高雄と左営の海空域となる。この6区域を1本の線でつなぐと、手綱のようなもので、南西のこの区域は手綱を締められるに等しく、これによって「台湾独立」は台湾島内にきつく閉じ込められることになる。

■今回の軍事演習の特徴は?新たな突破となった点は?

【孟教授】今回の演習には確かにこれまでと比べ新たな特徴が数多く見られた。第1に、これほど台湾島の近くで実施したのは初めてだ。地図を見ると、6つの区域はいずれも台湾島に非常に近い。過去、米国人が「海峡中間線」を設定したが、我々はこれをこれまで承認したことはなく、中国人民解放軍にとって、そのような「海峡中間線」が存在したこともない。地図上も、今回の我々の演習区域の多くが「海峡中間線」を突破している。これが第1の突破だ。

第2の突破は、台湾島全体に対する包囲態勢を初めて形成したことだ。この6つの区域によって、台湾島をしっかりと包囲した。

第3の突破は、外部勢力の干渉に対する巨大な拒絶能力を形成したことだ。北部の2つの区域は沖縄に近く、東部・南部区域はバシー海峡を押さえる。バシー海峡は台湾海峡を通過する際に必ず通らなければならないため、事実上、外部の干渉勢力に対する強いメッセージとなった。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年8月5日

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