王毅国務委員兼外交部長(外相)はこのほど、モンゴル、韓国、ネパールの外相と会談した際、台湾海峡情勢の新たな動向について中国側の立場を明らかにした。新華社が伝えた。
王部長は「ペロシ米下院議長による中国の台湾地区訪問は、正真正銘の政治的挑発であることがすでに証明された。この行為は米側の約束に背いており、中国の主権への重大な侵害だ。自らの主権及び領土的一体性を守る観点、内政不干渉という国際関係の基本的準則を維持する観点、台湾海峡の平和と安定を真にしっかりと維持する観点から、中国側が必要かつ断固たる対抗措置を取るのは当然のことだ」と指摘。
「台湾海峡情勢は現在もなお推移しており、我々は特に3つの危険な動向に警戒する必要がある」として、以下を挙げた。
(1)米国が失敗に甘んじず、仲間を集めて火に油を注ぎ、この地域への軍事配備を強化し、事態をさらにエスカレートさせ、新たな、さらに大きな危機を作ろうと企てることを警戒する必要がある。
(2)「台湾独立勢力」が情勢判断を誤り、自らの能力をわきまえず、引き続き内外との結託を緊密化し、国家と民族の分裂の道を突き進むことを警戒する必要がある。
(3)一部の国の政治家が是非を顧みず、煽り立て、さらにはこの機を利用して模倣し、政治的パフォーマンスを行い、政治的利益を得ようとすることを警戒する必要がある。これは中国との交流の政治的基盤を深刻に損ない、国連憲章と第二次大戦後の国際体制に深刻な打撃を与えるものである。
王部長は「中国政府が『台湾問題と新時代の中国統一事業』白書を正式に発表し、台湾問題の歴史的経緯と政策的主張を全面的に明らかにした目的は、根本から整理し、最も権威ある声を世界に伝えることだ。我々は平和を愛し、正義を支持する各国の友人と共に、中国の内政に干渉するあらゆる言動に断固として反対し、台湾海峡の平和を損なうあらゆる冒険的な動きを断固として阻止し、『一つの中国』原則をしっかりと守り、国連憲章の趣旨と原則を守り、地域の安定と世界の平和を維持することを望んでいる」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年8月11日