中国初の考古学の専門的テーマを扱う博物館――陝西考古博物館がこのほど完成し、現在は一般に向けてテスト開館中だ。館内には復元された唐時代の李倕公主(公主は皇帝の娘の称号)のヘアアクセサリー「鳳冠」が展示されている。鳳冠には金、銀、真珠、トルコ石など10数種類の材料が使われ、鋳造、鍛造、メッキなどの技術が採用されており、唐時代の宝石と技術の集大成だと言える。
当時珍しかった装飾品がふんだんに使われ、トルコ石、コハク、真珠、ルビー、シェル、メノウなど宝石類は全部で370個を超える。鳳冠は2001年11月に発見され、持ち主の李公主は唐の初代皇帝・高祖の5代後の孫。考古学の発掘作業の中で、鳳冠の飾りが材料ごとにバラバラになっていることを発見した研究者は、出土したパーツをすべて持ち帰り、1年以上の時間をかけて修復作業に取り組み、このほど復元に成功した。
「人民網日本語版」2022年5月1日