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中国では近年、さまざまな新職業が次々と登場しているが、米で作った麺とタニシのスープを合わせたスープビーフンである「タニシ麺」の味をチェックする「タニシ麺試辣師(辛さ判定士)」という特殊な職業については、ほとんどの人が耳にしたことが無いかもしれない。
莫騰傑さん(26)は、広西壮(チワン)族自治区柳州市のあるインスタントタニシ麺メーカーでタニシ麺辛さ判定士として働いている。莫さんは同社がこのポストを正式に設置した昨年11月から、これまですでに1年間近くにわたり、この仕事を続けている。
辛さ判定士というポストが社内に設置されている理由について、莫さんは、「まず、インスタントタニシ麺の特徴から説明する必要があるだろう。タニシ麺に使うビーフンや独特な『臭み』を放つ酸笋(塩漬け筍)はすでに標準化生産を実現しているため、メーカーごとの差はほとんどない。そのためインスタントタニシ麺の味の違いが生じる主な原因、または各メーカーが『独自のレシピ』とする主な拠り所となるのが、ラー油と粉末スープだ」としている。
特にラー油は、唐辛子の分量や組み合わせ、作り方によって、その風味も変わってくる。
品質管理を強化し、商品の味わいを安定させるため、タニシ麺辛さ判定士という職業が誕生した。莫さんは、タニシ麺ブランド「只投螺碗」の辛さ判定士5人のうちの一人だ。
タニシ麺辛さ判定士になるのは決して簡単ではない。「只投螺碗」のブランド・マネージャー楊嘉紅さんは、同社の辛さ判定士になる条件3つについて、「まず、タニシ麺業界での勤務経験が3年以上であること。次に、少なくとも、実店舗500店のタニシ麺、またはインスタントタニシ麺を食べたことがあり、10種類以上の商品を目隠しして当てることができなければならない。最後に、調理師、またはそれに関連した職業経験があることが望ましい。なぜならそれらの仕事に就いている人は味覚にとても敏感だからだ」としている。 (編集KN)
「人民網日本語版」2022年9月13日