1日、「天宮対話」に参加するマレーシア・クアラルンプールにあるSJC(C) CHUNG KWOKの生徒。
ASEAN諸国の数百人の青少年が1日、有人宇宙船「神舟14号」の乗組員とオンラインで「天宮対話」を行った。この天宮対話は世界知識出版社と中国・ASEANセンターが共催したもので、北京にメイン会場を、フィリピン、マレーシア、タイなどのASEAN諸国にサブ会場を設置して行われた。新華網が伝えた。
参加者からのさまざまな質問に対して、乗組員の陳冬飛行士、劉洋飛行士、蔡旭哲飛行士は一つ一つ丁寧に答えるとともに、宇宙ステーションでの作業・生活状況を紹介した。中国の宇宙ステーションには給水器と温風循環加熱装置があり、お湯を飲み、新鮮で熱々の食べ物を食べることができる。宇宙では90分毎に日出と日没を見ることができるが、宇宙飛行士は毎晩7時間睡眠する。
1日、フィリイピン・マニラ首都圏のタギッグ市で「天宮対話」に参加する現地の中学生。
フィリピンのサブ会場ではマカティ高校のジャネル・ディマユガさん(3年生)が、宇宙飛行士は宇宙でどのように時間を知るのか、宇宙環境で体にどのような影響が出るかについて質問した。
1日、フィリイピン・マニラ首都圏のタギッグ市で「天宮対話」の会場を撮影する女性。
蔡飛行士は、「宇宙にはスマートディスプレイユニットがある上、携帯電話やパソコンなどの設備も時間を表示してくれる。宇宙飛行士の日常生活は北京時間に基づき計画・管理される。微小重力環境では時間の経過と共に人体の心血管の不調、骨量減少、筋萎縮などが生じる。無重力の悪影響を和らげるため、宇宙飛行士は運動や薬品などの方法により防護を行う。そのため宇宙飛行士は地上からペンギンスーツや自転車エルゴメータ、チェストエキスパンダーなど多くの設備を持ってきた」と答えた。
1日、中国の宇宙飛行士に質問するマレーシア・クアラルンプールにあるSJC(C) CHUNG KWOKの生徒。
マレーシアのサブ会場ではクアラルンプールにあるSJC(C) CHUNG KWOKの黄塏竣さん(5年生)が、宇宙に細菌は存在するか、宇宙で病気になったらどうするかと質問した。
陳飛行士は、「私たちは宇宙ステーションの微生物の数と分布にずっと注目しており、定期的に宇宙ステーション内の水、空気中、物体の表面にある微生物を検査する上、宇宙ステーションの定期的な清掃とメンテナンスを行う。宇宙ステーションには、宇宙で病気になった場合に備えさまざまな常用薬が置かれている。また地上の医師も宇宙飛行士が病気になった場合に、速やかに医療サポートを提供してくれる」と答えた。
1日、「天宮対話」に参加するタイ・バンコクのSuankularb Wittayalai Schoolの中学生。
女性宇宙飛行士である劉飛行士は、「女性宇宙飛行士はどれぐらい訓練をすれば宇宙に行けるのか」といった質問に対して、「女性宇宙飛行士と男性の訓練基準は同じだ。男女の体力が異なるため、女性は人一倍努力しなければならない。任務遂行前に数年の訓練をする必要がある」と答えた。
フィリピン宇宙庁のゲイ・ジェニー・ペレス副長官は同日、青少年と共に天宮対話に参加した。ペレス氏は、「宇宙は好奇心と想像力があふれる青少年に無限の可能性を示し、知識の境界を広げ先端的な知識を掘り起こすことを励ましている」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年11月3日