「ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場」文書を専門家が解説

人民網日本語版 2023年02月27日16:02

ウクライナ危機の全面的な激化から1年が経つにあたり、中国外交部(外務省)は24日、「ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場」という文書(以下、「立場文書」)を発表した。複数の国際問題専門家は「立場文書」について、中国側の基本的な立場と主張を系統立てて詳しく説明し、ウクライナ危機の政治的な解決に向けた正しい道筋を示し、国際社会の一致した懸念に答え、責任ある大国としての中国の姿を示したものだと指摘する。新華社が伝えた。

中国国際問題研究院ユーラシア研究所の李自国所長は「中国はウクライナ危機の当事国ではないが、何もせず傍観したわけではなく、常に危機の平和的解決のために積極的に努力してきた。危機の全面的な激化から1周年にあたり、中国は『立場文書』を発表して中国の立場を鮮明にし、危機の解決のために全面的、総合的、実行可能な案を示して、平和の維持者としての中国の客観的で公正かつ責任ある姿勢をはっきりと示した」と指摘する。

「『立場文書』は簡にして要を得ており、内容豊かだ」。中国現代国際関係研究院ユーラシア研究所の丁暁星所長は「この文書は、『国連憲章の趣旨と原則は厳格に遵守されるべきだ』『一国の安全が他国の安全を損なうことを代償とすることがあってはならない』『一方的な制裁、最大限の圧力は問題の解決にならない』『核兵器を使用してはならず、核戦争をしてはならない』など中国が一貫して堅持する重大な原則を含み、『直接対話の早急な再開』『民間人の交戦地域からの避難のための人道主義回廊の設置』『迅速で安全かつ無障害の人道的アクセス』など、具体的な問題解決の構想と主張もある」と指摘する。

専門家は、中国が「立場文書」の中で建設的役割を果たす積極的な意思を繰り返し表明したことに注目している。

国務院発展研究センター・ユーラシア社会発展研究所の李永全所長は、「こうした内容は、知行合一で行動に焦点を合わせるという中国外交の一貫した風格を体現しており、ウクライナ危機の解決を後押しするプロセスにおいて常に『平和の声を上げ、平和のために尽力する』中国を生き生きと描写している」と指摘する。また李所長は「中国は『グローバル安全保障イニシアティブ・コンセプトペーパー』と『ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場』を相次いで発表し、世界に中国の鮮明な立場を表明した。これはつまり、中国は断固として平和の側に立ち、対話の側に立ち、歴史の正しい側に立ち、国際社会と共に、世界の安全を共同で守ることを望んでいるということだ」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2023年2月27日

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