米盗聴スキャンダル再燃、「ハッカー帝国」の本性は変わらず

人民網日本語版 2023年04月12日15:10

米国防総省の機密文書流出事件が再燃している。米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は現地時間10日、米国の国防機密文書が複数流出した事件について、現在調査を進めており、すでにバイデン大統領にブリーフィングを行ったことを明らかにした。米国防総省はすでにこの事件を刑事捜査のため司法省に付託した。流出した情報が同盟国に対する傍受監視などのスキャンダルにまで及ぶため、米国は「外交的危機」に陥っている。盗聴スキャンダルを再三暴露されてきたにも関わらず、いまだに同盟国に対する盗聴を続けていることで、米国は「ハッカー帝国」としての変わらぬ本性を存分に露呈した。(文:聶舒翼。「海外網」掲載)

今回流出した文書によると、米国はウクライナのゼレンスキー大統領をあらゆる面から監視していた。しかし、ゼレンスキー大統領は米国による「全世界に対する傍受監視」の最新の被害者の一人にすぎない。ここ何年か、米国は同盟国やパートナー国の首脳に対して傍受監視を行っていたことを繰り返し暴露されてきた。被害者のリストにはフランスのマクロン大統領、ドイツのシュタインマイヤー大統領、ドイツのメルケル前首相、ブラジルのルセフ元大統領など各国の政府要人が含まれる。米国は政府要人以外に、世界中の政界や実業界にも傍受監視と機密窃取の手を伸ばしていた。2020年2月、米国・ドイツ・スイスのメディアは共同調査によって、1970年代以降、米情報機関がスイスに本社を置く暗号化装置メーカー・クリプト社を操り、外国の政府や企業に暗号化装置を販売しながら、同社の暗号を解読する技術によって120ヶ国以上の機密情報を窃取し続けていたことが発覚した。

米国の政治ニュースサイト「Politico」は今回の機密流出事件について、「『外交的危機』を引き起こしており、すでに『ファイブ・アイズ』の他の構成国が米政府に説明を求めているだけでなく、ブリュッセル、ベルリン、ドバイなどの高官も、これらの文書が最終的にネットに流出した経緯、流出事件の責任者、こうした情報のSNS上からの削除を確保するための米国の措置などについて、次々と米政府に質問している」と論じた。

傍受監視スキャンダルを何度も暴露されながら、それでも米国は何事もなかったかのようにしらを切り続けられるのだろうか?米国は一貫して自国の人権、法の支配、ルールを自画自賛しているが、米国が盗聴の対象を全世界まで拡大し、同盟国でさえも例外にしていないとは、まさにこの上なく皮肉な状況だと言えるだろう。(編集NA)

「人民網日本語版」2023年4月12日

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