中国のネット文学の「1クリックで海外進出」が実現 AI翻訳がサポート
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徐々に世界のメインストリームとなってきた中国のネット文学は、米国のハリウッド映画、日本のアニメ、韓国のテレビドラマと肩を並べる世界4大文化現象の1つと見なされている。中国のネット文学が海外でますます多くの読者を獲得し、ますます多くの作者を育ててきたのにともなって、中国の伝統文化も革新的な姿勢で、世界のネット文学愛好者に影響を与えるようになった。
このほど発表された「中国のネット文学海外進出傾向報告2023」によると、中国のネット文学業界の2022年の総売上高は前年比18.94%増の317億8000万元(1元は約20.6円)、海外での売上高は同39.87%増の40億6300万元だった。同期の中国のネット文学作品数は同7.93%増の3458万8400作品だった。中国のネット文学作品は20数ヶ国語に翻訳され、東南アジア、北米、欧州、アフリカの40数ヶ国・地域に影響を及ぼしている。
早い時期からのネット文学の海外進出の形である翻訳版は、ここ数年間、高度成長傾向が続いている。同報告によると、中国の電子書籍企業・閲文集団傘下の、中国ネット文学の海外進出プラットフォームの起点国際は、今年は10月までに約3600作品の翻訳版をリリースし、2020年より110%増加した。
さらに注目すべきなのは、人工知能(AI)によるコンテンツ生成(AIGC)などの新興テクノロジーが大きなうねりとなって、業界の発展に新たなチャンスをもたらしたことだ。AIのサポートにより、ネット文学の翻訳効率が100倍近く向上し、コストは9割以上も低下した。AI翻訳がネット文学の「1クリックで海外進出」を可能にした。同集団の楊晨副総裁兼編集長は、「中国のネット文学を世界のより広い範囲へ発信するため、起点国際は多言語発展計画をスタートし、AI翻訳の力を借りて英語、スペイン語、インドネシア語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語、日本語など複数の言語で作品をリリースする予定だ」と説明した。
中国音響映像・デジタル出版協会の李弘副秘書長は、「中国のネット文学は20数年にわたり発展して、成熟したネット文学のIPエコシステムを構築した。重要なコンテンツの供給源として、ネット文学は実体のある出版、オーディオブック、アニメ、映画・テレビ、ゲーム、グッズなど川下産業の発展を牽引した。ネット文学の海外進出を背景に、グローバルな産業融合がネット文学の発展で特に目立った傾向となり、世界的なIPエコシステムがほぼ形成された」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年12月7日
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