【中国経済FAQ】外資は中国から「大規模撤退」しているのか?
一部の西側メディアが最近、「外資が中国から撤退している」という古い主張を再び持ち出すようになり、中には多国籍企業の事業調整という個別のケースを取り上げて、中国が「投資先としての魅力を失った」というナラティブを無理に作り上げようとするメディアもある。しかし、事実は果たしてそうなのか。
実際のデータはまったく異なった答えを示している。2025年末、中国の実行ベース外資導入額は16年連続で7000億元(1元は約23.1円)を超えた。同年に全国で新設された外資系企業は前年比19.1%増の7万392社に上った。ECサービス業、医療機器設備・機械製造業、宇宙航空機器・設備製造業などは実行ベース外資導入額の伸びが突出しており、このことは外部から評価される中国の超大規模市場、サービス業の発展、イノベーションエコシステム、開放の優位性という「4つの新たなビジネスチャンス」と符合する。
中国における外資の本当の状況を見極めるには、個別のケースを見るだけではいけないし、メディアの打ち出す「大げさなタイトル」に引きずられてもいけない。格好の例としてウォルマートがある。ここ数年間でウォルマートは中国の店舗を確かに縮小したが、傘下の会員制スーパー「サムズ・クラブ」は絶好調だ。2026会計年度には、中国市場の事業が急速に拡大し、ウォルマート全体の年間総売上高は同4.7%増の7132億ドル(1ドルは約158.7円)に達した。これのどこが「撤退」なのか。
多国籍企業が中国事業を調整するのはごく当たり前のことだ。中国経済はグローバル分業に深く組み込まれており、多国籍資本が中国で進むか退くか、留まるか移転するかが本質的に映し出しているのは、中国市場が「市場シェアを奪い合う」段階から十分な競争、質の向上、高度化の段階へと移る時に通る当たり前のプロセスだ。
西側の一部の人は習慣的に中国の産業を従来の「低レベル産業」と見なしているが、これは一種の固定観念だ。総合的な国力の向上と産業モデル転換・高度化にともない、中国の比較優位性はすでに変わっており、製造業の付加価値構造を表す「スマイルカーブ」の底辺に位置する労働集約型産業・低付加価値産業は中国以外へと移転している。これは。中国がバリューチェーンにおける「生態的地位」の向上を主体的に進めてきたことの結果である。
世界の「スマートマネー」も引き続き中国に流れ込んでいる。資本は常に、利益最大化と先進生産力の導入という基本的論理に従ってきた。2025年のデータを例にすると、全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)のうち、外資系企業と香港特別行政区・澳門(マカオ)特別行政区・台湾地区の企業の利益総額が前年同期比で4.2%増加し、売上高利益率は6.7%に達した。このほか、ゴールドマン・サックスやブラックロックといった米ウォール街屈指の投資銀行や資産運用会社は政治的な雑音を無視して、中国のテクノロジー銘柄と新エネルギー銘柄への投資を続けた。また、世界最高レベルの製造技術と精密加工技術を誇るスイスは、対中実行ベース投資額が同66.8%増加した。
新たな質の生産力が加速度的に形成される今日にあって、外資が中国市場を深く開拓する時の論理は、過去の「中国で、中国のために」から、「中国で、世界のために」へとすでにレベルアップしている。中国には、世界で唯一、国連の国際標準産業分類にあるすべての産業をカバーするスーパー製造ネットワークがあり、世界のイノベーション資源に最も豊富な応用シーンを有する実験場を提供し、イノベーションが「0から1へ」、「1から100へ」の飛躍を遂げる際の限界費用を引き下げた。スイスの精密製造業、欧州のバイオ医薬品などのハイレベル外資系企業が次々に中国にやってくるのは、短期的なビジネスの利益のためだけではなく、新技術革命に至る「入場券」を手に入れることがより大きな理由だ。
BMWやベンツといった企業は、政治的な圧力に直面しながら、なぜ中国と「離れられない」のだろうか。一部の外資系機関が最近、多国籍企業を対象に実施した調査によれば、回答した企業の9割以上が「対中投資を継続する」とし、7割近くの上層部が「今後3-5年間の中国での発展に自信がある」と答えた。中国の制度面での優位性こそが外資系企業の信頼感の最も大きなよりどころだ。何かと言えば関税を振りかざそうとする国がある中で、中国の開放の扉はますます大きく開かれ、新版「外商投資奨励産業リスト」が実施され、市場参入の要件が持続的に緩和され、外資系企業に内国民待遇が与えられている。こうした政策の持つ確実性は、目下の国際情勢の中ではより一層貴重だ。
もちろん、安全保障の概念を一般化し、デカップリングとサプライチェーン分断を強硬に推し進める一部の国の措置に合わせて、中国業務の範囲を縮小する企業も一部にはあるが、これは市場の法則によるものではないし、ましてやいわゆる「中国撤退論」を証明するものでもない。新たな質の生産力の加速度的な形成にともない、中国自身の発展と対外協力の可能性はこれからさらに拡大するだろう。中国での新たな経済的版図を確固として維持するグローバル資本は、中国経済のモデル転換・高度化の中で、必ずや時代から手厚い「ボーナス」を受け取ることになるだろう。(編集KS)
「人民網日本語版」2026年4月2日
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