【中国経済FAQ】「新三種の神器」の世界での販売好調は「ダンピング」によるものなのか?

米国や欧州の一部の政治屋やメディアが近年、「過剰生産」という経済学用語を利用して、中国の「新三種の神器」(電気自動車、リチウム電池、太陽光発電製品)に代表される製品が、いわゆる「ダンピング」によって「世界のサプライチェーンと市場秩序を乱している」という極めて人心を惑わす新たな主張をでっち上げている。このような論調に対しては、公正な競争とは何なのか、ダンピングとは何なのかを明確にする必要がある。
中国は「新三種の神器」などのグリーン電力関連製品について、いわゆる輸出補助金をすでに段階的に廃止しており、わずかに残る一部の「輸出還付」(輸出に伴う増値税還付)も段階的に縮小、あるいは廃止に向かっている。輸出還付は、国内の生産・流通過程で課された税を還付し、二重課税を回避するための「税制の中立性」を保つための政策であり、世界各国で実施されている。これは国際的に通用する貿易慣行であり、世界貿易機関(WTO)のルールにも合致し、米国、日本、欧州諸国を含む先進国も例外なく採用している。
中国は、こうしたルールに則った輸出還付でさえ、自発的に縮小し、段階的な撤廃を進めている。すでに輸出還付率の大幅な引き下げを繰り返しており、最新の政策では、2026年4月1日から太陽光発電モジュールの輸出還付率は9%からゼロに引き下げられる。蓄電用リチウム電池の輸出還付率も同時に9%から6%へ引き下げられ、2027年には完全にゼロとすることが明示されている。中国が自発的に市場空間を譲り渡しているにもかかわらず、「新三種の神器」が依然として高い成長を維持していることは、その競争力が本物であることを裏付けている。
次に、関連輸出製品の市場価格を見ると、いわゆる「低価格ダンピング」という主張は、なおさら成り立たなくなる。中国のグリーン電力関連製品は、安値で投げ売りされているどころか、海外市場での最終価格は国内価格よりも総じて高い。新エネルギー車を例にとれば、海外での販売価格はいずれも中国国内の約2倍だ。太陽光発電モジュールや蓄電池も同様であり、欧米や東南アジア向けの輸出製品価格はいずれも国内価格を上回る。これは、中国のグリーン電力関連製品のコア・コンピタンスが「低価格」にあるのではなく、高いコストパフォーマンスと技術革新にあることを証明しており、海外市場におけるこうした製品への需要を裏付けるものでもある。
中国のグリーン電力関連産業の立ち上げにおいて、国の産業政策による誘導と支援が不可欠であったことは否定できない。しかし、産業の盛衰を決定づけた鍵は、先見的な布陣、長期的な堅持、安定した持続的な体系的育成にある。
産業政策は中国の専売特許ではない。欧米の先進国と比較して、中国の産業政策は発展のモデルや重点が異なるに過ぎない。米国は半導体、人工知能(AI)、バイオメディカルなどのハイテク分野において、国防総省のシード基金による早期投資、税額控除、政府調達などを通じて長期的に支援を行い、これが独創的技術におけるグローバル・リーダーシップの確立において重要な役割を果たしてきた。EUも一連のグリーン産業補助金計画を打ち出し、域内の新エネルギー産業の発展を支えてきた。
異なる点は、欧米の産業政策はぶれが激しく、政権交代によって朝令暮改となることだ。それに対して、中国の産業政策の最大の強みは「安定性」「連続性」「長期にわたる粘り強い取り組み」にある。方向性を定めたら揺るがず推し進め、やみくもに変更することも、ぶれることもない。これによって産業は技術蓄積、規模拡大、コスト低減を実現し、最終的に世界をリードする競争力を形成したのだ。
国際的に見れば、グリーンな生産能力は過剰ではなく、むしろ深刻に不足している。国際エネルギー機関(IEA)の試算によれば、2030年までに世界の新エネルギー車需要は4500万台に達し、2025年の2倍以上になる。気候変動は世界共通の課題だ。勝者なき貿易戦を行うよりも、各国と手を携え、公正な競争の行われる市場環境の中で、共に技術の進歩を推し進め、より多くの国や地域の人々が新エネルギー製品のもたらす環境への配慮、利便性、実益を享受できるようにすべきである。(編集NA)
「人民網日本語版」2026年4月8日
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