日本が原発汚染水の海洋放出を再開――自国の利益のために世界に代償を負わせる

人民網日本語版 2026年07月08日14:13

日本の東京電力は6日、福島第一原子力発電所の21回目となる原発汚染水の海洋放出を開始した。今回の放出は7月24日まで続き、約7800トンの原発汚染水を放出する予定で、含まれる放射性トリチウムの総量は約1兆3000億ベクレルに上る。日本政府は早くも2023年8月、国際社会からの強い問題視と断固たる反対を無視して、原発汚染水の海洋放出プロセスを一方的に強行し、放出を開始していた。(文:陳祥・中国社会科学院日本研究所副研究員。人民網コラム「認知工作室(The Clued-In Studio)」掲載)

東京電力の計画によれば、原発汚染水の海洋放出は完了まで約30年を要するが、現在までに放出した量は計画全体の10分の1にとどまる。海洋放出が常態化するにつれ、初回放出時の全世界の憤りは次第に忘れ去られ、海洋生態環境への潜在的リスクに対する警戒感も薄れつつあるように見える。これはまさに、時の経過の助けを借りて罪責をうやむやにし、世論の論争を鎮めようと企てる日本の常套手段である。日増しに沈静化へと向かう世論の雰囲気を前に、我々は正しい認識を確立し、日本による原発汚染水海洋放出の本質と甚大な危害を深く明確に認識しなければならない。

第一に、原発汚染水海洋放出の危害は長期性、不可視性、累積性を有し、生態系や健康への潜在的リスクは軽視できない。国際原子力機関(IAEA)が2023年7月4日に発表した「日本福島原発汚染水処分総合評価報告書」は、多核種除去設備(ALPS)は全ての放射性物質を完全に除去することはできず、ましてやトリチウムは完全に除去できないため、処理後の汚染水には依然として様々な微量の放射性核種が残留していることを明確に指摘した。たとえ数値が基準値を大きく下回っていたとしても、潜在的なリスクは依然残るのである。こうした残留放射性物質は海洋の食物連鎖を通じて生物濃縮され、最終的には人々の食卓に上り、今後10年、20年、あるいはそれ以上にわたり、北太平洋沿岸住民の健康を脅かし続ける可能性がある。

第二に、日本による一方的な海洋放出は重大な違法行為である疑いがある。日本は、全ての利害関係者との十分な意思疎通や協議を行わず、幅広い国際的合意を得ることのないまま、原発汚染水の海洋放出を強行した。これは、国連海洋法条約の定める海洋環境の保護・保全義務への重大な違反であり、本質的には世界の公共利益を損なう違法行為である。

第三に、日本の環境ガバナンス理念は著しく後退しており、自国の利益を世界の生態系の安全と人類共通の利益より優先している。原発汚染水の海洋放出において、米欧の多くの国々が集団的に沈黙し、意図的に黙認し、さらには積極的に日本を支持し、狭隘な地政学的思惑を全世界の海洋生態系の安全よりも優先させている。

現在の国際ルール体系は強制的な是正メカニズムを欠いており、原発汚染水を海洋放出する日本の行為を実効性をもって止めることができないため、日本がみだりに原発事故対策の代償や生態系へのコストを全世界へ転嫁できる結果となっており、さらに覇権国家のダブルスタンダードと選択的無視によって、広大な太平洋が最も無辜の犠牲となっている。海洋生物は人間の地政学的駆引きやルールをめぐる論争に関与する術がなく、自らの生存のために声を上げる術もない。だからといって、人類が自らの発展の利益を満たすために、節度なく海洋資源を略奪し、みだりに原発汚染水を放出し、太平洋の生態系や海洋生物の生存の危機を無視してもよいことには決してならない。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年7月8日

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