日本人デザイナー パリコレクションで魅せる特異な存在感 (2)
三宅一生Issey Miyake 折り紙遊びのような
三宅一生は、彼のプリーツを使った魔力を使い続けている。今季は折り紙遊びのような作品を発表。スカートの上に折り紙のようなラインと硬くしっかりした立体プリーツをあしらい、未完成主義の今季の再来を示している。彼は大量に天然繊維とハイテク素材を組み合わせた混合素材を使用する。白色に天空にきらめく星空や明るい青色に赤い色のグラデーションで夕焼けを演出し、透明さと素材の軽さで雲を作り出す。それぞれに天空シリーズという注釈がつけられている。
ツモリチサト Tsumori Chisato 日本から来襲した一陣の風
美しさと柔らかさの中にある冷え冷えとした森。ツモリチサトの日本の美には鳥肌が立つ。隠喩が必ず含まれる、ツモリチサトは日本的なものをデザインのポイントにしている。伝統的な笠を堂々とかぶり、日本風のカジュアル服を水着のストールに、ワンピースに和服の帯を組み入れる。
軽い素材と精緻な花柄を使うことで、女性らしい柔らかさを表現すると同時に、こっそりと理性を失う不安や狂気をのぞかせている。
これぞファッションというより、装置
コムデギャルソン Comme des Gargons
ファッションショーというよりは、構造装置芸術展という趣だ。川久保玲のデザインは実用の着用の上に、超現実的な美学主義への尊敬が込められる設計となっている。モデル一人一人が一つのアートのようだ。どれも内、外、真、仮で分解できる。例えば外見は足場、中身はイブニング。まるでシャンデリアのようだが、実際はスカートだ。いったいどれが本当のものの正体なのか。着る着ないはあまり問題ではない。
高田賢三 KENZO トラと目の後は魚
Kenzoといえば町でよく撮影されるコンセプトは、トラに続いて、目が盛り上がった後、今季は「魚」の要素に再び人気が出そうだ。水に描かれる波紋がシリーズ全体を席巻した。変幻自在にさまざまな色彩が現れ、いろんな時間帯の海の風景に見られる。まるで漁船に乗って海上ですばらしい風景を楽しでいるようだ。
高橋盾UC Undercover 正面も後ろも反逆
「反逆」はデザイナー高橋盾の一貫したデザインのDNAで、今回も彼はさらにパワーアップしている。高橋盾は細身のジャケットにアルファベットで遊んでいる。正面には 「snug」 (快適)というアルファベットが刻印され、モデルが反対に向くと「guns」(銃)になっている。正面は「silent」(静謐)、後ろは「listen」(傾聴)一組ごとにさまざまなアルファベットの組み合わせで意味を完全に反対の言葉を作り出している。(編集EW)
「人民網日本語版」2013年10月15日