台湾の庶民の味「牛肉麺」 (2)

　■盛大な牛肉麺フェスティバル

　台北では毎年秋になると、牛肉麺フェスティバルが開催。3カ月以上にわたって、「牛肉麺料理王」の称号をめぐり、牛肉麺の達人が腕を振るって最高の牛肉麺を披露するほか、一般市民だけでなく著名人も訪れ、「フェスティバル」との名にふさわしい盛り上がりを見せる。同フェスティバルは単なるバトルではなく、台湾の牛肉麺文化の縮図とも言える。「台湾牛肉麺フェスティバル」は台湾だけでなく、香港でもここ数年毎年開催されており、台湾牛肉麺の人気ぶりには、驚かされる。

　牛肉麺の作り方にも、それぞれのこだわりがあり、伝統的な作り方は「一青二白三黄四緑五紅」と呼ばれている。「一青」とは、5日以上煮込んだスープのことで、「二白」とは牛肉、「三黄」とはそば粉の麺、「四緑」とはコリアンダーやニンニクの芽など、「五紅」とはトウガラシを使った味つけのこと。この5つがすべてそろって、初めて最高の台湾牛肉麺ができるのだ。