中日間の大規模な学術交流イベント「中日大学フェア&フォーラム in CHINA 2015」が21日、北京で開幕した。主催は独立行政法人科学技術振興機構(JST)、共催は中国科学技術協会国際連絡部、中国教育部(省)留学サービスセンター、人民網、独立行政法人日本学術振興会、独立行政法人日本学生支援機構。今年は北京と上海の2都市において、大学フェア、中日交流会、中日大学フォーラムなどのイベントが開催される。
北京の首都大酒店で22日午後に行われた記者会見では、日本科学未来館の毛利衛館長とJSTの沖村憲樹特別顧問がイベントの関連状況などを紹介したほか、中日両国の記者からの質問に答えた。
毛利館長は1992年9月12日から9月20日までスペースシャトル・エンデバーに搭乗した宇宙飛行士。2000年には再びエンデバーに乗り、地球の立体地図を作成するための地表データ取得に成功、同年10月に日本科学未来館初代館長に就任した。毛利館長は記者会見において「2020年には東京で第32回夏季五輪が開かれる。現在は科学技術をいかに五輪に活用するかを考えている」と語った。
JSTの沖村顧問は、中日両国の科学技術交流および、JSTが推進している日本・アジア青少年サイエンス交流計画(さくらサイエンスプラン)、産学官協力、特許データベースなどについて紹介したほか、記者からの質問に答え、「さくらサイエンスプランでは中国の青少年だけでなく、東南アジアなど様々な国の青少年を日本に招いている。このため、参加者は日本の科学技術や文化を学ぶと同時に、他国の同年齢の若者と知り合い、友情を深めることができる」と語った。
記者会見では、中国科学技術大学とJSTが産学研協力の覚書を締結。同大学は清華大学、北京大学などに続き、JSTとの提携を結んだ7校目の大学となった。
22日夜には中日交流会が首都大酒店で行われ、在中国日本国大使館の木寺昌人大使、中国教育部留学センターの車偉民副センター長らが挨拶を述べた。木寺大使はイベントの開催を祝うと共に、「日中両国が今後も科学技術、学術、教育、文化などの面でさらなる協力を実現し、互いの知恵を生かして共通の課題を解決していくことを期待する」と述べた。
イベントを主催したJSTによると、今年は名古屋大学、大阪大学、明治大学など日本の有名大学37校から約100人が北京農業展覧館で行われる中日大学フェア(21日、22日)に参加し、各大学の学校運営の特色や学術成果などのPRを行う。北京でのイベント終了後、24日からは上海で引き続きイベントが行われる。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年3月23日