天津港「8.12」瑞海公司危険物保管倉庫特別重大火災爆発事故の発生から19日で8日間が経過した。北京衛戌区学防護連隊を中心とした国家陸上NBC(核・生物・化学)緊急救援隊の隊員は、7日前から連日、駐屯地である泰達学院から爆心地に通い、爆発事故の処理活動に当たっている。人民網が報じた。
〇当面の作業:次段階の処置に向けた準備作業として現場のコンテナを分類・ラベル付け
爆心地に入った隊員は、18日から、現場に残されたコンテナの分類・ラベル付作業を開始した。具体的には、空コンテナは「1類」、タイヤやベアリング類など内容物が化学物質以外のコンテナは「2類」、内容物が化学物質のコンテナは「3類」とした。これらの作業は、金属ナトリウムが入ったコンテナを密封して安全性を確保するなど、次の段階の処理に向けた準備のために行われている。
〇作業上の難点:現場に残された金属ナトリウムが水たまりの水と反応して爆発する恐れ
緊急救援隊第一分隊の陳昇挙・分隊長は、「現場での作業で最も難しい点は、金属ナトリウムなどの一部の白色粉末が、水と反応すると自然発火して爆発する恐れがあることだ。現場で作業する隊員は、コンテナ検査を進めるうちに、金属ナトリウムなど可燃性の化学製品が靴に付着する恐れがある」と指摘した。
また、同分隊第1班の王亜班長は、「ある程度の危険は避けられないが、専門訓練を十分に受けている我々の安全性は保障されるに違いない」と自信満々に話した。
〇家族の心配:「安全にはくれぐれも注意してほしい」
事故現場の浜海新区に駆けつけた隊員の多くは、家族に告げる間がなかった、あるいは家族に知らせるのを控えようとした。故郷にいる彼らの家族の多くは、本人が爆心地に入ったことを、ニュースで知った。陳昇挙・分隊長は、「妻は、私に電話をかけてきて、お願いだから安全にだけはくれぐれも注意するようにと話した。妻も父母も、私のことを心配していることは十分承知しているが、彼らは決してそのことを口に出さない。毎日、仕事を終え、夜に少し時間がある時は、家に電話をして無事を伝える。そうすれば、彼らはようやく安心してくれる」と述べた。
〇記者が見た現場最前線:「立ち上る白煙や黄色い煙」
天気が晴れに変わった。人民網記者は防護服を身に着け、緊急救援隊に随行して爆心地に入った。傷だらけで黒焦げになった自動車の残骸やさまざまな色のコンテナがここかしこに見られ、それらは捻じ曲がった状態で積み上げられていた。近くにある廃墟では、一か所では白煙が、別の場所では黄色い煙が立ち上り、地面の一部には水たまりができていた。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年8月20日