「イオン杯」第8回全国通訳コンテストが7日、北京第二外国語学院で開催され、全国40ヶ所の大学から80名余りの選手が予選に参加した。今年はフランス語、ドイツ語、ロシア語、韓国(朝鮮)語の逐次通訳と、日本語の逐次通訳、同時通訳の5言語6部門で競われ、最終的に日本語逐次通訳部門を北京第二外国語学院大学院3年生の許諾さんが、日本語同時通訳部門を同校大学院3年生の王世彦さんがそれぞれ優勝を勝ち取った。人民網が伝えた。
日本語部門の審査員は、中国教育科学文化衛生体育工会の白立文・巡視員、著名な日本語同時通訳者の蔡院森氏、中国国際放送局(CRI)総編集室の傅頴・副室長、外交部(外務省)高級通訳者の林暢氏、中央テレビ(CCTV)外事処の邱鵬鳴・副訳審(准教授に相当)、台湾輔仁大学異文化研究所の楊承淑・所長および杏林大学の塚本慶一教授らが務めた。
塚本教授は、毎年参加選手の通訳レベルが向上していると感嘆するとともに、「身の回りの学習ソースの活用、相互学習による通訳力向上、先生を追い越すことを目標に努力を続けること」という3つの提案を示した。また、他の審査員からもイントネーションの修正や母国語レベルの向上、「繁から簡」という通訳原則の遵守、日ごろから時事問題に関心を持つことといった提案があった。今年初めて審査員を務めた外交部高級通訳者の林暢氏は、「外交通訳、とりわけ指導者の発言は一字一句漏らさず伝える必要がある。皆さんも漏れのない通訳を意識したトレーニングを行ってほしい」と選手らを激励した。
今年のコンテストの日本語部門は逐次通訳、同時通訳のいずれも北京第二外国語学院の選手が優勝を攫った。彼らは、「シャドーイングや模擬通訳、ノートテイキングといった通訳トレーニングは、通訳力向上に大いに役立ち、授業以外での時間でトレーニングを続けることが大切」と話す。逐次通訳部門で優勝した許諾さんは、「ほぼ毎日夜7時から日本のニュースを聞きながら通訳トレーニングをしており、コンテスト当日のコンディションも重要だが、日ごろの積み重ねこそいい成績を収められた決定的な要素だ」と語った。
同コンテストは中国翻訳協会と北京第二外国語学院が主催、イオン1パーセントクラブ、イオン(中国)投資公司が協賛し、在中国日本国大使館など多くの機関の後援を得ている。(編集IM)
「人民網日本語版」2015年11月10日
附:日本語逐次通訳、同時通訳受賞者名簿
(逐次通訳部門)
一等賞:北京第二外国語学院 許諾
二等賞:北京語言大学 劉佳宝、上海外国語大学 張俊青
三等賞:北京外国語大学 王暁瑩、大連外国語大学 叢宏芸、天津外国語大学 盧瀟
(同時通訳部門)
一等賞:北京第二外国語学院 王世彦
二等賞:天津外国語大学 劉俐君、北京外国語大学 尚暁佳
三等賞:北京外国語大学 倫秀麗、広東外語外貿大学 金丙珉 中国人民大学 李京一