国家海洋局が発表した情報によると、中国の五ヶ所目となる南極観測基地はロス海を建設候補地としている。中国第32次南極観測隊はこのほど、同地域の具体的な候補地の絞り込みを行った。光明日報が伝えた。
ロス海は人類が航海により到達できる地球最南端の海域で、南極大陸の奥地に入る最も便利な場所でもある。また南極横断山脈、南極最大のロス棚氷、世界2位の規模を誇る活火山などが存在するため、各国が基地建設を急ぐ戦略的要衝となっている。またロス海は南極の環境保護区体制が最も整っているエリアであり、米国のマクマード基地、ニュージーランドのスコット基地、イタリアのマリオ・ズッケリ基地、ドイツのゴンドワナ基地、韓国のチャン・ボゴ基地などが設置されている。ゆえに現地での基地建設は、中国にとって重要な意義を持つ。
中国南極観測隊の新基地候補地選定作業チームの8人は、2月6日にロス島に上陸し、ウッド湾などで地形・地質観測、海岸・歴史遺跡観測を行い、63のGPSスポットを発見した。また平地・湖沼の測量・製図を終え、地質サンプルを収集した。多くの海外・歴史遺跡の写真を撮影し、新たな自動気象台を設置した。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年2月22日