有人潜水艇「蛟竜号」は9日、本航行段階の北西太平洋マゼラン海山列の海山における、最後の潜水作業を終えた。最大潜水深度は4981メートル。新華社が伝えた。
今回の潜水エリアは、同海山の南麓の盆地。蛟竜号に乗船した科学者の王春生氏によると、同海域のほとんどが沈積物によって覆われている。大型海底生物は沈積物のナマコを主食としており、海綿などの付着生物は少ないという。
蛟竜号が同海山エリアで集めた生物サンプルの中から、王氏ら海洋生物学者は2対の体長約2センチメートルのドウケツエビを発見した。王氏は、「このドウケツエビは海綿の中から見つかったもので、新種の可能性が高い」と述べた。
蛟竜号は同海山で5回の潜水作業(科学応用潜水が4回、技術潜水が1回)を実施した。広州海洋地質調査局上席エンジニアの姚会強氏は、「この数回の潜水調査によると、同海山の各側面・各水深範囲に、連続的なコバルト・リッチ・クラスト造鉱帯があった。これは主に地形、沈積物の分布などから影響を受ける」と話した。
蛟竜号は13日に次の作業エリア、ヤップ海溝に到着する予定だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年5月10日