自律型無人潜水機(AUV)「潜竜2号」のチーフデザイナー、中国科学院瀋陽自動化研究所研究員の劉健氏は海上試験について触れた際に、「潜竜2号は航行中、海底に近い複雑な地形で安定した航行能力を発揮し、卓越した衝突回避制御性能を示した。竜旂熱水区での1回の潜水作業だけでも、30回あまりにわたり障害物を回避した」と述べ、興奮の色を隠せなかった。科技日報が伝えた。
今回の海上試験は、検収試験と試験的応用の2段階に分かれた。第1航行段階の検収試験では8回の潜水作業を行い、中国が独自の知的財産権を持つAUVによる初の中央海嶺熱水区の探査任務を遂行し、断橋・竜旂熱水区の近海底三次元地形データおよび磁力データを入手した。また断橋・竜旂熱水区の異常点を発見し、中央海嶺の近海底高画質画像を撮影し、中国大洋熱水探査の重大な進展を実現した。
第2航行段階の試験的応用段階の探査面積は、218平方キロメートルに達した。劉氏は、「うち1回当たりの潜水・探査時間は最長32時間13分に、最大航行深度は3200メートルに達した。4回連続の長距離探査の成功により、中国の深海用AUVの記録を更新した」と述べた。
今回の海上試験では、近海底の詳細な地形探査、熱水活動エリアの近海底光学探査も、潜竜2号の重要な機能となった。AUVは測深・測距ソナーによる水中リアルタイム信号処理技術を採用し、深海・近海底の詳細な地形のクイックイメージングを実現した。熱水活動区の近海底光学探査では、撮影した写真によって熱水の噴出口と鉱産物資源を確認した。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年3月23日