わずか5ヶ月で2度の墜落事故、ボーイング737 Max 8機が抱える問題とは? (2)

人民網日本語版 2019年03月12日17:02

米国連邦航空局(FAA)も昨年11月7日に、「737 Max」を運航する全ての航空会社と所有者に、同機を対象に緊急改善通報を出し、AOAセンサーからの情報に誤りがあった場合、飛行システムから機首を下げるようにとの指令が何度も送られ、その状況を解決できなければ、パイロットは操縦不能になり、過度に機首が下がり、深刻な場合には急降下して地面に接触する可能性もあると指摘した。 FAAは、AFM(エアプレーン・フライトマニュアル)と操作手順を、3日以内に整備や改修を指示する「耐空性改善命令(AD)」に基づいて改訂するように要請した。

737 Max 8が2回目の墜落事故を起こす3日前にも、ライオン航空610便墜落事故の犠牲者遺族17人がボーイング社を相手に訴訟を起こし、事故は、737 Maxに搭載されている新型飛行コントロールシステムが制御不能になったことが原因と主張している。AOAセンサーが急激に失速していると判断した場合、システムはパイロットが操縦しなくても、自動で機首を下げる。遺族の代理弁護士は、「ボーイングが提供しているパイロットの飛行手順は新しいシステムに言及していない。また、システムが自動で起動しても、パイロットには知らされない」と指摘している。米紙「シアトル・タイムズ」は、このシステムの故障が、ライオン航空610便が12分間にわたり、機首下げを何度も繰り返した原因だ。誤ったデータを受けたシステムが、機首を何度も下げるように指令を出し、パイロットはそれに合わせて何度も機首を上げるよう試みたものの、最終的に制御不能となり墜落した」としている。

以前、ボーイングのデニス A. マレンバーグ最高経営責任者(CEO)は、「当社は依然として、737 Maxは安全な飛行機であると信じている」と強調していた。エチオピア航空302便の墜落事故発生後、ボーイングは、「事故の報告は既に受けており、関連の状況把握に努めている。エチオピア航空のチームに随時支援を提供し、米国家運輸安全委員会(NTSB)の要請があれば、指示に従って技術チームが技術的支援を提供する」との声明を出した。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年3月12日

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