感染症との戦いで連携 中日韓の協力深化の新たな原動力に

人民網日本語版 2020年03月03日10:55

2月25日、孔鉉祐駐日本中国大使(写真右から4番目)は日本のサントリー株式会社の新浪剛史社長(写真左から3番目)と会見し、同社が中国の新型コロナウイルス肺炎の感染状況の予防・抑制対策を進めるための寄付金5000万円を受けとった(写真提供・在日本中国大使館)。

「現在、中日韓3か国は新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を全力で防止・抑制すると同時に、複数の措置を同時に実行して、感染状況が経済に与える負の影響を緩和すべく努力している。突如発生した新型コロナウイルスによる肺炎を前に、中日韓は『同舟相救い、互いに見守り助け合う』厚い情誼を示した。3か国にとって感染症との戦いで連携したことは、協力深化の新たな原動力となるものだ」。中日韓三国協力事務局の曹静事務次長はこのほど中国メディアの合同書面インタビューに、次のように指摘した。

ウイルスに国境はなく、隣国間には思いやりがある。感染症の試練を前に、中日韓の首脳と外相は電話、訪問、会談など様々な形を通じて、感染症との戦いと協力強化について意見交換し、方向を指し示した。日本と韓国の各界は次々と中国に支援の手を差し伸べた。日韓の医療物資不足に対して、中国は自らの困難を克服し、PCR検査キットやマスクなどの物資を緊急提供した。「山川異域、 風月同天(山川域を異にすれども、風月天を同じうす)」は協力のスカイラインとなった。

在韓国中国大使館は韓国・大邱市のために緊急調達したサージカルマスク2万5千枚以上を2月27日、ソウル・明洞にある在韓国中国大使館から箱詰めして発送(写真提供・在韓国中国大使館)。

災難を前にした時の協力は、最も真摯な協力だ。災難を前にした時の支援は、最も真心の支援だ。3か国国民は雪中に炭を送り、真心で連動し、「手を携えて感染症と戦い、人々の身体の健康を守り、地域の衛生上の安全を促進する」という揺るぎないメッセージを発した。

グローバル化の時代において、各国は共生し、共存し、共同発展する運命共同体だ。ウイルスは人類共通の敵であり、自分だけ被害を受けないで済む者はいない。感染症は制御可能、治療可能であり、団結・協力し、助け合いさえすれば、最終的に打ち勝つことができると我々は確信している。

今年から中日韓協力の第3の10年間が始まる。3か国は昨年末に成都で開催した中日韓サミットでの合意を実行に移し、協力にさらに多くの原動力を注入している。

中日韓協力は3か国各自の発展を促進するだけでなく、東アジア協力に動力源を提供し、世界の発展と繁栄にも重要な貢献をする。感染症は多かれ少なかれ3か国の経済発展、人的移動、協力のあり方に影響を与えうるが、こうした影響は一時的、限定的であるうえ、補うことができる。3か国は利益が高度に融合し、供給チェーンと産業チェーンの結びつきが緊密だ。感染症が過ぎた後、3か国協力は潜在力の発揮が加速され、空間が一層拡大するものと信じる。

在韓国中国大使館は韓国・大邱市のために緊急調達したサージカルマスク2万5千枚以上を2月27日、ソウル・明洞にある在韓国中国大使館から箱詰めして発送(写真提供・在韓国中国大使館)。

中日韓は当面、3つの面で協力を深めることができる。第1に、当面の急務は衛生・防疫協力を強化し、情報共有、合同対策、経験・技術交流を行い、水際対策と検査・検疫を強化し、連携して感染を防止・抑制し、地域の公衆衛生上の安全を守る。第2に、中日韓は科学技術の基礎がしっかりしており、科学技術革新と近代的サービス業での協力促進に力を入れ、新たな成長の推進力を培い、中日韓協力が常に東アジア協力をリードするようにすることができる。第3に、中日韓自由貿易協定(FTA)交渉を加速し、貿易及び投資障壁を引き下げ、経済貿易協力をさらに上の段階へと後押しし、3か国経済と地域経済の安定的成長を実現する。

今回の感染症の試練を経て、中日韓経済は再び活力を得て、3か国国民間の友情と信頼は一層強化され、3か国協力は新たな内容を得て、新たな段階へと進むものと信じる。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年3月3日

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