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【中国キーワード】まさか新型コロナに感染?不安な人のための自己診断・心理対応全攻略ガイド

丸わかり!中国キーワード

人民網日本語版 2020年03月06日13:37

突然の新型コロナウイルス感染拡大は効果的に抑制されてはいるものの、まだ収束はしていない。そして国外からは感染状況拡大のニュースが伝わってきており、人々は張り詰めた緊張の糸を今も緩めることができずにいる。

咳が出てしまうのは新型肺炎にかかったからだろうか?自分が感染してしまったらどうしたらいいのか?どうやってパニック状態を落ち着かせたらいいのだろうか?ここではそんな不安な人のために自己診断と心理対応全攻略ガイドを紹介していこう!

なぜ咳が出るのか?


北京大学第三病院呼吸・重篤症医学科の伍蕊副主任医師の説明によると、咳は人体が自分を守る重要な防御反射であり、気道の分泌物と有害因子を取り除くうえで役立つ。咳自体は疾病ではなく、気道や肺部のさまざまな疾病にみられる症状で、診察で最も診てほしいと言われる症状だ。

咳はその経過によって急性咳(持続期間が3週間未満)、亜急性咳(持続期間3-8週間)、慢性咳(持続期間8週間以上)に分けられる。

また性質によって乾性咳(痰なし)と湿性咳(1日の痰の量が10ml以上)に分けられる。病院で受診し、医師がレントゲン検査か肺のCT検査をした場合、その結果は2つの状況に分けられる。肺部に明らかな病変が認められる場合と、肺部に明らかな病変が認められない場合である。

伍医師は、「咳が出る原因は非常に多い。最も多くみられるのは当然ながら気道と肺の疾病で、他には心臓疾患や胃食道逆流疾患、耳鼻咽喉疾患などがあり、場合によっては一部の薬物によって咳が引き起こされるケースもある」と指摘している。

「3つの問い」で感染したかどうかを自己診断


伍医師によると、新型肺炎は発熱(9割の患者にみられる)、乾性咳、倦怠感が主な症状で、鼻づまりや鼻水、のどの痛み、筋肉の痛み、下痢などがみられる人も少数いる。新型肺炎は、人によって症状が違ったり、その程度が異なったりするケースもある。従って、咳と発熱だけで新型肺炎かどうかを判別するのは容易ではない。現在のところ重要なのは、疫学的な経歴も見る、つまり新型肺炎の患者と接触したかを見る必要があるという点だ。しかし、次の3つのクエスチョンによって、咳が新型肺炎によるものかどうかを判断することは可能だ。

【Q1】以下の4つのミニクエスチョンに当てはまるか?

(1)症状が出る前の14日間に症例報告のあった地域への渡航歴やコミュニティの居住歴があるか。

(2)症状が出る前の14日間に感染が拡大しているエリアや症例報告のあったコミュニティで発熱もしくは気道症状のある患者と接触したか。

(3)14日間に家族や同僚、隣人で新型肺炎だと診断された人はいるか?

(4)周囲に2人以上同時に自分と同様か類似の症状が出ている人はいるか?つまり、小規模な集団感染「クラスター」で症状が出ているか?

新型肺炎はつまるところ伝染病であり、伝染病にはそれ特有の疫学的な感染経緯がある。もしこの4つのミニクエスチョンの答えがいずれもノーであれば、感染した確率は非常に低く、低確率の事象であり、むやみにおびえる必要はない。

【Q2】咳の症状が出てから3週間以内か?

答えがノーであれば、新型肺炎である可能性は小さい。新型肺炎は急性気道伝染病であり、咳のほか発熱を伴い、通常は数日のうちに急性発症する。

【Q3】咳は乾いた空咳か?

答えがノーであり、特に大量の痰を伴う咳であれば、新型肺炎の可能性は低い。ウイルス性肺炎の発症初期には乾性咳が出るか、咳と一緒に少量の白い痰が出ることが多い。咳と一緒に出る痰の量が多く、特に黄色い膿のような痰は、細菌感染の症状だといえる。

感染していないかとにかく心配な人はどうしたらいい?


多くの人が心配になり、なかには自分や家族が新型肺炎にかかっていないかパニックになり、一日中情緒不安定になったり、さらには行動にまでそれが出てしまったりする人までいる。一部には、少しでも症状があればすぐに肺炎を連想してしまい、肺炎関連症状がなければないで今度は自分が無症状感染者ではないかと疑ってしまう人もいる。

ケース1:突然潔癖症になる

四川省成都市の汪さん(女性)は、中学校に通っている息子の行動が最近どうも奇妙だと感じている。「一定の時間がたつと、一緒に手を洗わなければと騒ぎ出す。しかもきれいに洗わないとだめだと強く主張し、隣でチェックする」という。

これについて、心理相談ホットラインのカウンセラーは汪さんに、「両親の言葉に表れる不安や焦りが子供に影響している可能性が高い。それが、子供がいつもと違う行動を取る理由になっている可能性が高い」とアドバイスした。

ケース2:30分おきに体温を測定

ある相談者は、30分おきに体温を測定し、毎回正常な体温なのに、それでも心配で、自分が発熱していると思ってしまうという。

これに対しカウンセラーは、「これは比較的典型的なケースで、同じような行動を取る人が少なくない。こうした行動の根本にあるのは不安だ」とした。

ケース3:体温は37.3℃で、軽い咳が出る

北京の許さん(女性)は会社の指示で体温を測ると37.2℃や37.3℃といったギリギリの体温であることが多く、時には37.4℃ということもあった。しかし軽い鼻炎や咽頭炎の症状はあるものの、体調不良や倦怠感などそのほかの典型的な新型肺炎症状はみられないという。

オンラインでカウンセリングを行った医師は許さんに、「水分を多く摂取し、よく休むこと。過度な不安は体温の上昇につながるほか、女性は月経前にも体温が高くなる」とアドバイスした。1週間ほど様子を見たところ、許さんの体温は正常に戻った。

専門家は、「市民は理性的に、落ち着いて対応するべき。まず身体を大切にし、感染源に近づかないようにし、関連経路を断ち、自身の免疫力を高めることが必要だ。次に心理面にも注意するべきだ」と指摘している。

どのようにパニック心理を落ち着かせるか?


心理面の浮き沈みについて、陝西師範大学心理学院の遊旭群教授は、「最も重要なのは、自分の不安や心配をできる限り受け入れ、それが重大な危機に直面した際に多くの人にみられる心理ストレス反応であり、危機に対応するよう自分に注意を促すシグナルであって、自分の能力が弱いとか心理的な資質が低いから起こる反応ではないということを知っておくべきだ」と指摘している。

感染を疑う心理が過度になると、正常な生活に直接的な影響を及ぼしてしまう。そのため、以下の3つの面で心理面を調整するとよいだろう。

まず、権威あるウイルス学の知識を学んでコントロール感を高める。感染を疑ったりパニックになったりするのは、私たちのウイルスに対する知識が足らず、コントロール感と自己効力感が低くなってしまいがちなことが原因だ。こうした場合、科学的なウイルス・防護関連知識を学び、これらのウイルスは抑制可能であり、自分や家族は効果的な防護手段を用いて防護を行えるということをしっかりと知っておくとよい。

次に、ポジティブな自己暗示をかける。出所がさまざまな情報に触れていると、身体が少し不調だと思わず新型肺炎を連想してしまいがちだ。感染を疑う心理が表れるのはネガティブな自己暗示の結果であることが多い。「体調が少しすぐれないのは正常な反応で、過度に心配する必要はない」や、「新型肺炎は治療できる」など、常にポジティブな自己暗示をかければ、不安を和らげることができる。

最後に、自分の生活を合理的に組み立て、できるだけ規則正しい生活をするべきだ。自分の生活をできるだけきちんと計画し、睡眠を十分にとり、バランスの取れた食事をし、自分の勉強・仕事と生活とを分け、携帯電話を見る時間を減らし、自分の勉強と仕事に集中するようにして、規則正しい生活を送るように心がけるべきだ。(人民網日本語版論説員)

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「人民網日本語版」2020年3月6日

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