国際マクロ経済政策協調の強化は責任ある行動

人民網日本語版 2020年04月14日17:02

感染状況の影響は世界のほとんどすべての国に及び、世界経済は巨大なプレッシャーにさらされている。どのようにして手を携えて感染拡大を阻止するかと同時に、協力してマクロ政策の打撃に対する緩衝力を強め、感染状況の世界経済に対する影響をできる限り減らし、経済の下振れによる二次的な被害を回避するよう努力することが、現在の状況に立脚でき、長期的見通しにも配慮した重要課題となっている。(人民日報コラム「和音」掲載)

ある意味においては、新型コロナウイルス肺炎の感染拡大は経済にとっても突発的事態だと言ってもいいだろう。国際金融協会(IIF)は1ヶ月のうちに世界経済の成長見通しを3回下方修正し、国連貿易開発会議(UNCTAD)は、世界の外国直接投資総額は2008年の国際金融危機以来の最低となるかもしれないと予測している。こうした予測は、感染状況が世界経済に深刻な打撃を与えるのは不可避であることを示している。世界各国は手を携え、突如襲ってきた新型コロナウイルス感染拡大という「ブラック・スワン」が、世界経済発展の「グレー・リノ」にならないようにしなければならない。

習近平国家主席は先ごろ、新型コロナウイルス感染症への対応を協議するG20の臨時首脳会議で、「感染状況は世界の生産と需要に全面的な打撃をもたらしている。各国は協力してマクロ政策による衝撃緩和に力を入れ、世界経済が衰退に陥るのを防ぐべきだ」と述べ、国際マクロ経済政策協調の強化に関する中国の提案を打ち出し、力強く効果的な財政・金融政策を実施し、金融監督管理における協調を強化し、世界の産業チェーンとサプライチェーンの安定性を共に守り、女性と子供を守り、高齢者や身体の不自由な人など弱者層を守り、国民の基本生活を保障するべきだと強調した。中国の提案は世界経済の安定にとって力強いシグナルを発し、世界経済の発展に自信を注ぎこんだ。

G20首脳は、世界経済金融の安定を守り、市場の信頼感を高め、雇用・民生を保障し、感染状況の世界貿易とサプライチェーンへの打撃を減らすといったコミットメントを出し、より力強く、より団結した集団行動で感染状況の影響を緩和し、世界経済の安定を守る決意を示した。各国が協同し効果を高めるマクロ経済政策は、感染状況が経済にもたらす打撃を緩衝する上でプラスとなるだけでなく、世界経済の打撃と変動に対する能力の向上にとってもプラスとなる。連日、中国は2国間や多国間での意思疎通を強化し、G20首脳が新型コロナウイルス感染症への対応を協議するG20の臨時首脳会議で達した共通認識を各方面が実行するよう積極的に促し、G20と国際社会が危機対応と世界経済ガバナンスの面で効果を発揮するよう導き、各方面から積極的な賛同を得ている。

中国は今、国際市場に対し原料薬や生活必需品、防疫物資などの製品を供給することに力を入れている。中国は引き続き積極的な財政政策と穏健な金融政策を実施し、揺るぐことなく改革開放を拡大し、市場参入条件を緩和し、引き続きビジネス環境を最適化し、積極的に輸入を拡大し、対外投資を拡大することを改めて表明した。感染状況が蔓延し、経済情勢が厳しいため、中国経済の発展が直面する困難も大きくなっているが、中国経済は規模が大きく、強靭性が高く、十分な政策ツールがあり、感染状況による損失を最小限にとどめ、年間経済社会発展目標任務を遂行することに自信を持っている。中国の企業活動・操業の再開が重要な進展を遂げるにつれて、国際社会の中国経済発展に対する信頼はますます強くなっている。

世界経済の強靭性と世界経済ガバナンス能力は厳しい試練にさらされている。正念場であればあるほど、方向をしっかりと定める必要があり、力を合わせて困難を克服し、協力・ウィンウィンのパートナーシップが必要となる。多国間主義を堅持し、マクロ政策協調を強化し、共に開放型世界経済を守り、共同発展の力を結集させて初めて、世界経済という船は風や波に耐え、希望に満ちたコバルトブルーの海を順調に航海していくことができる。(編集AK)

「人民網日本語版」2020年4月14日 

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