専門家「新型コロナによって貧困脱却の難関攻略が遅れることはない」

人民網日本語版 2020年04月29日11:19

中国にとって今年は貧困脱却の難関攻略の最終段階の年だ。突如襲来した新型コロナウイルス感染症によって貧困脱却の難関攻略の歩みが遅れることを懸念する声が少なくない。新型コロナウイルス感染症は全面的な貧困脱却の難関攻略に影響を与えるものの、調査を見ると、すでに中国は全体的に比較的強い対処能力を備えており、感染症による影響を最小限に抑えることができる。(文:楊華・武漢大学中国郷村ガバナンス研究センター研究員。環球時報掲載)

まず、中国の経済・社会発展は貧困層を益する効果を高め続けている。

(1)中国の経済発展と所得分配方式の改善は高い貧困削減効果を備えている。貧困地域の農家の収入は主に出稼ぎによるため、第2次・第3次産業の発展が加速するほど、雇用機会も増え、農民の出稼ぎによる賃金収入を増やすうえでもプラスだ。

(2)中国の社会保護政策も貧困層を益する効果を高めている。中国の農村社会の社会保障システムと社会福祉システムは改善され続け、多くの主体、幅広い分野、様々な形式、全方位的、質の高い保護システムの方向へと次第に発展している。これは農村部住民の社会保障水準を一層高め、農村社会の貧困層を益する効果を高める。

(3)ターゲットを絞った貧困者支援政策によって、農村社会自体の貧困層を益する能力が著しく高まった。ターゲットを絞った貧困者支援政策の実施以来、貧困地域はインフラ・教育・医療・産業などの面で目覚ましい発展を遂げ、経済・社会発展における欠点を補い、地元経済・社会自体の貧困層を益する能力を高めてきた。

次に、貧困地域農民家庭は貧困に抗う能力を著しく高めた。

(1)「両不愁三保障」(衣食の愁いなく、義務教育と基本医療、住宅の安全を保障する)措置は貧しい農家に手厚い保障を提供し、貧困家庭の貧困に抗う能力と基礎発展能力を著しく高めた。

(2)貧困地域農民の文化・教育意識が著しく高まった。ターゲットを絞った貧困者支援政策の実施以来、国はこうした地域で教育による貧困者支援の取り組みと宣伝をかつてないほど強化し、農民の文化・教育意識が高まり、農民の義務教育と職業教育の受け入れ度が高まり、中途退学率が著しく下がった。

最後に、農村の基層組織が感染防止・抑制の中で一層鍛えられ、貧困脱却の難関を攻略する能力が高まった。農村の感染防止・抑制において、農村の基層組織は堅固な堡塁の役割を発揮し、党員幹部、大衆、農村社会資源の組織・動員能力を鍛えた。これは感染症の下で全面的な貧困脱却の難関攻略を成し遂げるうえでプラスだ。

新型コロナウイルス感染症は全面的な貧困脱却の難関攻略の過程において遭遇した不意打ちだ。だが中国社会の貧困層を益する能力と農家の貧困に抗う能力は感染症の影響を打ち消す作用を著しく高めており、我々には戦略の揺るぎなさを保つ自信が完全にある。当然、これは全面的な貧困脱却の難関攻略に対する感染症の負の影響を十分に評価したうえで、十分な準備をしっかりと行い、有効性と実行性の高い対策措置を打ち出し、的確に感染症と戦うと同時に貧困脱却の難関攻略の取り組みを達成する必要がある。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年4月29日

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