第13期全国人民代表大会(全人代)第3回会議において、「香港特別行政区が国家安全を守るための法制度・執行メカニズムの確立・十全化に関する全人代の決定」が審議された。多くの香港市民は、「香港特区において国家安全を守るための法律の制定を支持する。法律の執行が、香港の安全と繁栄の回復を手助けしてくれるに違いない」と、歓迎している。新華社が伝えた。
公務員を定年退職した香港市民の孫名峰さんは、「この10ヶ月あまり、私にとって香港地区は全く馴染みのない社会に変貌した。昨年6月に『逃亡犯条例改正例』改正案に反対する抗議活動が発生して以来、香港地区では暴力・死傷事件が繰り返し起こり、立法会(議会)内務委員会の委員長は半年以上空席が続き、多くの若者が違法犯罪の道に踏み込んでしまった。これらのあらゆる状況から、多くの香港市民は、香港地区が全く馴染みのない社会になってしまったという感想を抱いた」とした。そして、「香港地区に祖国復帰以来ずっと国家安全法が存在しなかったことが、このような事態を招いた重要な原因だ。すでに香港地区は、自分の手で国家安全を法律により保護することが不可能となっているため、中央国家が乗り出すことは至極当然のことであり、今回の措置を非常に歓迎している」と孫さんは続けた。
孫さんはさらに、「法律の施行によって、香港地区の回復と繁栄が加速すると信じている。安全が確保されて初めて、香港地区はより多くの海外資本を誘致し、さらなる繁栄と活力を手に入れることができるのだから」とした。
香港油麻地(ヤウマテイ)近くに住む医師の馮権国さんは、「我々は、この日を長く待ち望んできた。法律が立法されれば、過激派分子に対する阻止・抑制効果が働き、市民が安全で楽しい生活を取り戻すことに役立つ。『逃亡犯条例』改正案に反対する抗議活動が起きてから、油麻地の住民や自分が診ている多くの患者は、自分が常に危険と隣り合わせであるという感覚に見舞われ、恐怖心を抱きつつ外出し、心中のモヤモヤをあえて口に出して言う事もできなかった」と語った。
多くの香港地区の市民団体は22日、「国家安全法立法化」支持を表明する署名活動を香港地区各地でスタートさせた。香港工聯会は23日午前も引き続き、花園酒家の隣にある公園を活動拠点として、市民から署名を集めている。現場では、通行人たちが次々と足をとめ、自分の名前を署名していた。署名活動の発起人の1人である謝達栄さんは、「2時間あまりの間に、300人以上の市民がすでに署名した」と話した。
幼稚園教諭を定年退職した鍾珮蘭さんも、自分の名前を署名した。彼女は、「香港は中国の一部であり、海外の勢力が香港地区に被害を及ぼすことはあってはならない。だから、私は国家安全法の立法を支持しており、法律が香港地区に安定した繁栄の回復の助けとなることに期待している」と述べた。
香港市民の陳さんは、「我々が国家安全を守る法律の制定を支持するのは当然の事だ。法律が規制・管理する対象は、安全や秩序を乱す人々であり、法を犯すようなことがなければ、立法化を怖がる必要など一切無い。市民はみな、平穏な暮らしを待ち望んでおり、香港地区に以前のような静けさが戻ってくることを期待している」と語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年5月25日