作品:
沴疫侵三鎮、倉瘭苦命懸。滔滔江水怨、郁郁楚風咽。過雁紛飛尽、游鱗曲屈還。商衢皆自閉、霾色総回旋。天使雷神降、春風伴角弦。三軍駆鉄騎、四海挫狼煙。終有雲歌日、平安庚子年。草深三径外、処処響山鵑。
(疫病が湖北と武漢で猛威を振るい、食料の蓄えも減り生きていくこともおぼつかない。滔々たる川の流れも怨めしく、楚の地には憂鬱な風がむせび泣くように吹いた。空を渡っていくガンもすっかり姿を消し、泳ぎ回る魚もどこかへ行ってしまった。通りではすっかり店が閉まり、もやがいつも渦巻いている。天使が雷神山に降臨し、春風が春の季節を象徴する角音を伴って吹いた。まるで大軍が重装備でやって来たかのように、全国各地から湖北に支援に駆け付けた。ついに高らかに歌える日が訪れ、平安な庚子年がやって来た。草が深く生い茂り、その向こうでは至る所でカッコウが鳴いている)
書家:
陳海良、1968年生まれ、江蘇省常州市出身。尉天池教授、陳仲明教授、馬士達教授、周玉峰教授などに師事。中国書法家協会会員、中国書法家協会草書委員会委員、中国書法家協会育成センター教授、中国芸術研究院の一人目の書道創作専門博士卒業。1992年、南京師範大学美術学院第1期書法学部学科卒業、文学学士。中国芸術研究院中国書法院書法創作部部長、博士課程指導教員。