馬雲氏と孫正義氏が互いに取締役を退任 背後には何が?

人民網日本語版 2020年06月29日09:18

孫正義氏と馬雲氏は21年にわたり、互いにとって協力パートナーだった。

そしてこのほど、互いの会社の取締役を退任した。

ブルームバーグ社の報道によれば、孫氏は株主総会で、自身の取締役退任について、馬氏がソフトバンクグループの社外取締役を退任したことと同じで、両者の間に何らかの溝があったためではなく、阿里巴巴(アリババ)は引き続きソフトバンクのポートフォリオの王冠に燦然と輝く宝石だと述べたという。

出会いから21年、馬氏と孫氏の関係は、かつて孫氏の側近に「ソウルメイト」(魂の伴侶)と評されたこともある。両氏はそれぞれ大きな成功を収め、アリババは1ベンチャー企業から時価総額6千億ドル(1ドルは約107.2円)以上の超大型企業に成長し、孫氏もアリババへの投資で大きな収益を上げた。

「一目惚れ」  アリババはソフトバンクから2千万ドルの投資獲得

アリババの壮大なビジネス版図の起点は1999年にあり、馬氏はこの年に湖畔花園エリアにある自宅で起業決起会を行った。馬氏は起業のビジョンを語り、中国人が創業した世界で最も偉大なインターネット会社を目指すとした。しかし2000年にソフトバンクから2千万ドルの融資を受けるまで、馬氏はシリコンバレーで融資を少なくとも40回断られている。

08年、成功して名前が知られるようになった馬氏は出演したテレビ番組の中で、孫氏との出会いを振り返った。「孫正義氏と初めて会ったあの日、自分はスーツも着ずに、本当に気楽な気持ちで孫氏に会った。融資してもらおうという考えもなく、会ってすぐに自分がどんなことをやりたいのか話し、話がまだ終わらないうちに孫氏に遮られ、『いくら必要なのか』と聞かれた。融資してもらおうとは思っていないと答えると、孫氏は『融資は必要だよ』と私を励まし、どうやって資金を利用するか、どうやったらスピーディに利用できるかを教えてくれた。一目惚れなんて信じない人もいるが、あれはたぶん一目惚れだったのだろう」。

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