小学生が着水後自動で空気が入る「手榴弾型救命浮輪」を発明

人民網日本語版 2020年07月01日11:28

コンパクトで携帯しやすく、製品全体の重さはわずか400グラムほどで、投擲距離は20メートル以上。着水後わずか3秒で自動的に空気が満タンになり救命浮輪ができあがる。人民日報アプリが伝えた。

この不思議な救命浮輪の設計者は、浙江省寧波市の2人の小学5年生だ。彼女たちが設計・製作した科学技術作品「手榴弾型救命浮輪」は5月に、第34回浙江省青少年科学技術革新コンクール科学技術革新成果2等賞を受賞した。だが彼女たちは救命浮輪のすべての製作工程を無料で公開しようとしており、「多くの人を助けることができれば」という。

製品の設計と製作には1年近くかかった。水難事故に関するニュースをよく目にするため、幼い頃からものづくりを好む周さんは自分の力で何かをしたいと思った。同級生の尹さんを誘い、2人で直ちに調査を開始した。

彼女たちによると、一般的な救命浮輪の重さは通常2.5キロ以上で、大人は通常5-8メートルまでしか投げられず、効果的な救援の距離を大きく制限している。周さんの父は「娘は当時、手榴弾のように適度な重さかつコンパクトで投げやすい救命製品があればいいと考えた」と振り返った。

2人はアイデアを即実行に移した。保護者からの協力を受け各種資料を当たり、頭の中にある製品の製作を開始した。彼女たちはネットで救命浮輪、空気入れ、救命ロープなど一連の部品を購入した。改良を重ね、ついに想定していた「手榴弾型救命浮輪」を作った。

彼女たちのデモンストレーションによると、救命浮輪の投擲距離は20メートル以上に達する。着水後、救命浮輪の空気は自動的に満タンになる。また救命浮輪には水面に浮かぶ救命ロープがある。溺れている人はロープを使い救命浮輪をつかむことができる上、救助者もこれを使い溺れている人を陸に引っ張ることもできる。

記者の調査によると、この「手榴弾型救命浮輪」はコンパクトで、すべての部品を加えても靴箱サイズの箱の中に収めることができる。救命ロープを取り外せば、学生用かばんの水筒入れに入る。周さんの父は「この製品を作るために必要なすべての部品がネット上で購入できる。すべての部品を合わせてもコストは100元(1元は15.3円)未満だ」と説明した。

彼女たちは現在、製品に必要な部品と作り方に関する流れを整理し、すべて無料で公開している。彼女たちはもっと多くの自分たちのアイデアと設計を実物に変え、多くの人の助けになることを願っている。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年7月1日

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