「我々は嘘をつく。我々は欺く。我々は盗む」。米中央情報局(CIA)長官出身のポンペオが米国務長官になって以来、米国外交は「嘘外交」に成り果てた。(文:谷誠)
第75回国連総会の開催時、米国は「嘘外交」をこの厳粛な討論の場に公然と持ち込んだ。米国の大統領、国務長官、国連大使が代わる代わる各々の場で新型コロナウイルスの感染拡大や人権などの問題で中国のイメージを毀損しようとした。だがこれらは筋道が立たないばかりか、米国外交の信望を再び地に落とした。
今日の米国に目をやると、タイム誌の表紙は「ウイルスの煙」を吹き出すホワイトハウスというショッキングなデザインになり、新型コロナウイルスのために亡くなった21万人の命に政治屋は良心の呵責に苛まれている。米国が新型コロナとの戦いで世界最悪の国となったのは、いわゆる「中国が感染状況を隠蔽した」からでは決してなく、ホワイトハウスが中国からの明確な情報を軽視し、恣意的に自国民を騙したからだ。すでに1月3日から中国は新型コロナに関する情報と感染防止・抑制措置を米側に通知していた。いち早く4月4日にワシントン・ポストは、ホワイトハウスが早い時点から新型コロナの深刻さを知っていたにも関わらずこれを軽く扱い、すでに70日間を無駄にしたことを指摘した。新型コロナの流行が米国で猛威を振るい始めて以降、米国の政治屋は生産ラインのように嘘をでっち上げ、エスカレートさせてきた。その意図が責任転嫁にあることは、とうに誰もが知っている。
世界が団結と協力を差し迫って必要としている時に、現米政権は「嘘」「脅迫」「制裁」という「外交的手段」を頻繁に用い、大国としての責任を引き受けないばかりか、国際組織のイメージを毀損し、これを恫喝している。世界の新型コロナとの戦いにおける肝心な時に、米国は世界保健機関(WHO)から脱退した。現時点で30億ドル以上の分担金を滞納している。医学雑誌『ランセット』(7月9日号)は、米国のWHO脱退は不法なうえ、世界や米国の人々の健康を脅かすとの論評を発表した。
「国家安全保障上の問題が存在する」との全く根拠のない一言で、本来勢いよく発展していたTikTokは米国市場で屈辱的ないじめを受けた。米国は同様の嘘を数回ついて、華為(ファーウェイ)、中興通訊(ZTE)、WeChatといった中国の企業やアプリを叩くための武器としてきた。だが実際には、米国こそが世界規模の傍受・監視・機密窃取・サイバー攻撃の黒幕なのであり、「PRISM」事件は全世界で知られている。
米国自身の「国家安全保障」は、ささいなショート動画会社を叩いて確保する必要があるほど重要なようだ。だが分離独立に反対する中国の国家安全維持法は、米国務長官によって「香港の人々の人権と基本的自由を破壊する」との悪いイメージをつけられた。米国はまた、新疆ウイグル自治区の人権問題について繰り返し嘘をでっち上げ、さらにはいわゆるウイグル族人権法案を可決した。事実はこうだ。新疆では過去40か月間、暴力テロ事件が発生していない。2010年から2018年までの間に、新疆のウイグル族人口は1017万1500人から1271万8400人へと増加した。これは25.04%の増加率であり、漢族の増加率を遥かに上回る。国慶節(建国記念日、10月1日)と中秋節の長期連休中、新疆を訪れた国内の観光客は延べ1535万人を超え、前年同期比で10%以上増加した。中国による新疆での脱過激化措置によって、新疆各族民衆の生存権と発展権は効果的に保護されてきた。
一方で、米国はどうだろう?世界で最も人権状況の悪い国を語るには、絶対に米国を置いて他にない。歴史を見ると、米国による虐殺の結果、先住民人口は500万人から25万人にまで減った。ここ数10年間を見ると「I have a dream」(私には夢がある)から「I can't breathe」(息ができない)まで、アフリカ系米国人は血の涙の叫びによっても平等の権利を得られることがついぞなかった。現在では防疫を政治利用したために、すでに21万の命が呼吸する権利が失われた。これは人権の歴史において米国を晒し者にするには十分だ。
米国外交の嘘は、歴史と世界の人々の検証に全く耐えない。嘘をつくのが習性となっては自らの信望が破綻し、米国の国家としての尊厳も辱められる。
リンカーン米大統領はかつて「一時的に全ての人達を騙すことはできるし、常に一部の人達を騙すこともできるが、常に全ての人達を騙すことはできない」と語った。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年10月13日