
中華日本学会と中国社会科学院日本研究所は北京で15日、社会科学文献出版社と共同で『日本青書:日本研究報告(2020)』を発表した。同青書は、以下のように指摘した。
猛威を振るう新型コロナウイルス感染症は、国際情勢と国家間の関係に明らかに影響を与えている。中日関係発展の正常な日程及び関係回復のペースは、この突発的事態によって妨げられたものの、大局及び基礎的条件を状況を覆すような異変は生じていない。現在中日関係は双方が複雑な国際情勢の変動に対処するための重要な資産ともなっており、両国共に相互関係の安定維持を強く必要としている。マイナス面を排除してプラス面を確保し、危機をチャンスに転換することができれば、双方には依然として近年の安定化と好転という基調をベースに、「新たな時代」における関係を引き続き推進し、さらに上の段階へと押し上げられる見込みがある。
新型コロナウイルスの突然の感染拡大が中日関係に与えた影響は単純に「利益か弊害か」で判断するものでは決してなく、多元的で複雑かつ総合的なものだ。だが、新型コロナ流行のもたらした短期的な悪影響は誰の目にも明らかだ。まず、新型コロナの流行は中日関係が正常な軌道に戻る重要な節目で発生した。すでに決まっていた中日間の交流日程、実務協力、経済・貿易面の人的往来などは大きく妨げられ、中日関係改善のペースにとって試練となった。次に、パブリック・ディプロマシーや民間外交にも多かれ少なかれ負の影響をもたらした。日本側の一部のメディアや右翼保守勢力はこれを利用して騒ぎ立て、日本の社会及び国民の対中認識環境を悪化させた。最後に、新型コロナに関係する西側のネガティブな動きや政策的逆行が、日本に連鎖反応を引き起こしたり、日本をバランス取りへと向かわせたりした。

また、新型コロナの流行は、中日関係に「好材料」や「促進要素」をいくつかもたらしもした。まず、感染症に国境はなく、世界的な試練となり、協力して対処することが必要となった。中日「運命共同体」の認識、価値の絆、さらには文化的共鳴がこれによって強まり、世論・民意及び互いの友好的感情を高めることも可能だ。次に、中日は共に経済の下押し圧力と後退リスクに直面しており、経済協力の強化を強く必要としている。保護貿易主義が勢いを増す現在、中日は以前にも増して協力を強化し、共に困難を克服する必要がある。最後に、グローバル・ガバナンス、非伝統的安全保障、特に国際公衆衛生協力を強化することの必要性と緊迫性への認識が、中日間で一層強まるだろう。感染症を前に、中日は積極的役割を発揮し、理にかなったグローバル化のプロセスと秩序を共同で守り、地域の多国間協力を引き続き推進するべきだ。
つまり、極めて重要な歴史的段階にある中日関係に対して、日本側は大きな世界的視野で、大きな情勢変動下にある両国間の状況の変化を前向きに受け止め、引き続き具体的な友好的措置をより多く打ち出し、両国関係の大局が外部要因により妨げられることのないようにすべきだ。新型コロナの流行という2020年の中日関係にとって最大の妨害となり得る要素に対して、中日双方は負の面とマイナスの影響を積極的に抑制し、危機をチャンスに変え、すでにある好転の成果をゆるぎないものにし、関係の持続的改善と革新及び高度化を推進し、徐々に、だが力強く、「新たな時代」へと邁進する両国の歩みを安定した確かなものにし、かつ遠くまで到達させることを目指すべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年10月15日
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