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世界の安全を脅かす米国(四) 軍事的威嚇、戦略バランスを破壊

人民網日本語版 2020年11月13日10:28
世界の安全を脅かす米国(四) 軍事的威嚇、戦略バランスを破壊

第75回国連総会第一委員会(軍縮・国際安全保障)の一般討論演説で、米国代表は再び新型コロナウイルス感染症について中国を中傷し、ロシアと中国の核戦力強化によって国際平和・安全保障が深刻に脅かされていると妄言を吐いた。(文:崔越。人民網掲載)

これは明らかに「泥棒が泥棒を捕まえろと叫ぶ」米国の常套的トリックだ。トランプ政権発足以来、米国は「国家安全保障」を名目に公然と一国主義を推し進め、自らの国際的約束を無視し、頻繁に条約を破棄して自らへの制限を緩めてきた。軍備制限分野では、中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄し、イラン核合意から離脱し、武器貿易条約(ATT)の調印を撤回し、多国間及び二国間の軍備制限条約・体制に対して露骨なプラグマティズム的姿勢を取ってきた。

新戦略兵器削減条約(新START)の期限が近づく中、ロシア側の度重なる延長要求に対して、米側は引き延ばし戦術を取り、消極的に対応してきた。米国務省によると、2019年9月1日から2020年3月1日までにロシアは核弾頭100発を削減したが、米国が削減したのは3発のみだった。この鮮明なコントラストは米国に誠意がほとんどないこともすっかり露呈した。

日増しに膨張する軍事的野望を満たすため、米国は国防予算を増額し続けている。2019年に米国の軍事費予算は7000億ドル以上にも達した。これは世界全体の40%近くであり、米国に続く10か国の軍事費の合計額を上回る。

2020年初めに米政府が議会に提出した総額7054億ドルの2021会計年度国防予算案のうち、核戦力現代化関連の要求額だけで289億ドルにも達した。非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」の報告によると、2019年に世界の核保有国9か国の核兵器関連支出は総額729億ドルだったが、米国は約354億ドルと世界の半分近くを占め、前年度と比べて20%近く増加した。

米国は軍事力がすでに自国の安全を守るのに必要な水準を遥かに上回っているのが明らかなのに、なぜ借金をしてまで軍事費を増額するのか?世界最多で最先端の核兵器を保有しているのが明らかなのに、なぜ更なる核戦力を強化するのか?こうした一方的行動が国際軍拡競争の「スターティングピストル」の発砲音となり、世界の戦略バランスの破壊を激化させ、衝突勃発の潜在的リスクとなることは間違いない。

ルールの破壊者、パニックの製造者であるだけでなく、米国は名実相伴う「戦争愛好者」でもある。米国が建国後の240年余りの歴史の中で戦争をしなかったのは16年しかなく、「世界史上最も好戦的な国」といえる。

米国の開けた「パンドラの箱」から出てきた脅威はこれだけでは到底とどまらない。中露を戦略的競合相手と位置づけて、冷戦思考に回帰した。核不拡散の問題においてダブルスタンダードを採用し、大々的に政治工作をしている。アジア太平洋や中・東欧にミサイル迎撃システムを配備して、戦略バランスを崩した。生物兵器禁止条約(BWC)に単独で反対し、生物兵器の管理を妨げた。化学兵器の廃棄を繰り返し延期した。ハッカー帝国を築き、サイバー空間における覇権を企てている。

平和と発展がこの時代の基調だ。相互尊重、公平・正義、協力・ウィンウィンという新型の国際関係と人類運命共同体の構築が日増しに人々の心に浸透する中、米国はかえって時代の流れに逆行し、独断専行して自国の「絶対的安全」を追求し、軍事的覇権を強化し、単独世界覇権を妄想している。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年11月13日

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