中国の貧困削減の成果が多くの発展途上国にとって参考となる

人民網日本語版 2020年10月19日15:10

10月17日は中国国家貧困者支援日であり、「貧困撲滅のための国際デー」でもある。例年と異なり、今年の国家貧困者支援日には特別な意義がある。今年中国は絶対的貧困を撲滅する。これには貧困脱却の難関攻略における必答の問題を解決するとともに、新型コロナ対策という追加の問題も解決する必要がある。残る貧困層の貧困脱却を完了するとともに、これまでの貧困脱却の成果を揺るぎないものにする必要もある。(文:鄢一竜・清華大学国情研究院副院長。人民日報海外版コラム「望海楼」)

中国の貧困削減の成果は、人々の福祉の重大な改善を意味するだけでなく、社会主義建設事業の一里塚を示しており、世界に対しても重要な意義を持つ。貧困は打ち負かすことのできない敵では決してなく、中国の貧困削減の成果は他の発展途上国を強く勇気づけるものだ。これと同時に中国は、世界にとって普遍的意義のある若干のノウハウを創出しており、貧困削減の途上で困難を抱えている多くの途上国にとって参考となる。

第1に、あまねく広がる発展が貧困削減の最大の武器だ。中国の貧困削減の成果は急速な経済成長だけのおかげではなく、あまねく広がる経済成長モデルがより重要だ。改革開放以来、数億の貧困人口が工業化、都市化、農業の近代化に参加することで、所得を増やし、貧困から抜け出した。

第2に、中国の貧困削減戦略は時代の流れについていくものだ。中国の貧困削減は長期計画を重視すると同時に、問題指向も重視し、貧困削減戦略は実際の発展水準及び発展条件と適応するよう絶えず調整を行っている。1980年代以降、中国は貧困者支援開発戦略を始動し、貧困者支援政策はより系統的になり、貧困者支援措置はより多様になった。とりわけ第18回党大会以降、中国はよりターゲットを絞った貧困支援、貧困脱却戦略を打ち出した。

第3に、中国は貧困人口の内生的発展能力の向上を重視している。長年にわたり、中国は貧困者支援において「輸血」の仕組みを提供するだけでなく、貧困地区、貧困人口自身の「造血」能力を高めることがより重要だと強調してきた。貧困は多次元的な試練であり、収入不足による貧困だけでなく、知識不足による貧困、環境悪化による貧困などの試練もある。中国の経験は、貧困は多次元的に削減してこそ、根絶できることを物語っている。

また、中国は各方面が力を発揮して貧困対策に共に参加することを重視している。中央の部・委員会(省庁)のペアリング支援、各省(直轄市・自治区)間のペアリング支援、省内のペアリング支援といったペアリング支援制度を設けている。国有企業、民間企業、非政府組織(NGO)、寄付などを通じて、社会全体も共同参加している。国際援助の面では、各方面の援助を得るべく努め、国際機関、国際組織から貧困削減事業へのサポートを取り付けている。

今や中華民族を数千年にわたり悩ませてきた絶対的貧困の問題は歴史的な解決が間近となっている。この歴史的出来事は必ずや全世界の貧困削減事業にプラスのエネルギーをもたらす。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年10月19日

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