湖北省宜昌市の夷陵長江大橋の南岸一帯は元々中国長江航運集団紅光港機廠の老朽化した工場地帯だったが、現在では市民の新たな憩いの場、人気観光スポットとなっている(2021年3月13日撮影·王耿/人民図片)。
都市再開発が都市の質的向上と住民生活の改善に与える影響は計り知れない。中国都市科学計画研究院の方明院長は、都市再開発のプラスの影響を以下の4点にまとめている。
(1)都市のニューエコノミーの推進加速。今やネットライブ配信、eラーニング、テレワーク、電子商取引などオンラインエコノミーが急速に発展している。こうした新業態は大きな施設や開発区をもはや必要としないだろうが、創造性を引き出すのにより適した業務・生活環境を必要とする。都市の遊休地・施設、非効率な空間資源の改造や再開発によって、新産業・新業態により適した発展空間を提供することができる。
(2)都市の新機能の再編・発展。施設や公共サービスの更新によって都市の複合機能を整備し、交通網の再編によって都市の交通効率を高める。これらの更新・再編措置は都市の活力を高めると同時に、住民の居住・余暇ニーズをより良く満たすこともできる。
(3)都市空間の新たな情緒づくり。優れた伝統的建築や街区を保護すると同時に、その歴史と文化をしっかりと保護する必要がある。都市再開発は都市の歴史と文化を継承する良い機会だ。
(4)都市の新しい科学技術を先導する。デジタル化、ネット化、スマート化に基づく新しいタイプの都市インフラ整備・改造の推進を加速して、新しい科学技術によって都市の建設水準と運用効率を全面的に高める。
汪副司長は、「都市再開発は都市の全体を考慮し、統合的に計画して、住民の差し迫ったニーズを優先して段階的に進める必要がある。都市再開発は1つのプロジェクトの改造・更新ではなく、都市空間の再分配に関わるシステム工学だ」と指摘する。
現在までに、少なからぬ都市が再開発を模索しており、複数の主体が参加して複数のルートで資金を調達するという優れた方法が採用されるようになっている。例えば上海の嶗山三村では、老朽化した集合住宅地区の再開発資金源を住民の出資や公益クラウドファンディングなどで調達し、建設過程にも住民やボランティアが参加し、社会各界の力を結集している。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年4月14日