米国の人権侵害5つの大罪(一) (2)

植民地主義、アメリカ先住民インディアンに対する無残な大量殺戮

 2021年05月06日17:12

白人がアメリカ先住民の領土をより効率よく占領できるようにするため、米国の統治者たちは実にさまざまな「手段」を考え出してきた。1814年、ジェームズ・マディソン米大統領は法令を公布し、アメリカ先住民の頭の皮を1枚上納するごとに、政府から50-100ドルの奨励金を出すと規定した。1862年12月26日には、リンカーン米大統領の命令により、ミネソタ州のアメリカ先住民集落の宗教者や政治的リーダーら30数人が絞首刑になり、これは米国の歴史の中で最も大規模な集団処刑となった。また米政府はアメリカ先住民集落がその生活・生存を托すアメリカバイソンを狩猟で殺しつくし、アメリカ先住民が政府の規定する「保留地」に退却せざるを得なくなるようにした。

1890年12月の「ウンデット・ニーの虐殺」は、白人によるアメリカ先住民征服の最後の戦いと見なされている。米国の辺境というものはなくなり、どこもが新たに開拓された土地や町になった。北米大陸の元々の主人であったアメリカ先住民は、外から来た者たちから物質的にも精神的にも壊滅的な打撃を受け、終わりの見えない絶望、貧困、社会的排除の中で生きることになった。

1924年になって、アメリカ先住民はようやく公民権を獲得することができた。しかし1957年まで、一部の州では引き続きアメリカ先住民の参政権が認められなかった。多くの先住民保留地は米国全体の経済発展とは断絶しており、先住民は米国の最貧困層の1つになった。米サウスダコタ州にある「パインリッジ・インディアン保護区の友」や「記憶の復刻」といった米国の先住民保護に関する2つのサイトのデータによると、パインリッジ・インディアン保護区とサウスダコタ州に暮らす人々の97%は生活水準が米連邦政府の貧困ラインを下回っている。2005年の米内務省の報告は、アメリカ先住民の失業率が89%に上ることを明らかにした。

自分たちの土地の中で発言権を得ること、これはかつては夢や幻だったが、今日では妄想になってしまった。2016年、ダコタ・アクセス・パイプラインの建造が認可を得た。現地の先住民のスタンディングロック・スー族は、このパイプラインは彼らの主要な飲料水の水源に危険をもたらすだけでなく、神聖な部族である彼らに対する侵犯行為でもあると見なしている。しかし彼らが数え切れないほど行なった抗議はすべて徒労に終わった。2021年4月9日のCNNの報道によると、バイデン政権がこのパイプラインを閉鎖することはないだろうとしている。

200年にわたり、米国の植民者たちはアメリカ先住民の白骨を踏みつけて、世界で最も発達した資本主義経済体を構築してきた。200年後の今、アメリカ先住民はこの大陸の中で引き続き発言権を得られずにいる。アメリカ先住民の歴史の悲劇は、米国式人権観の「真の意味」を絶えず明らかにしてくれるだろう。それは自分たちの飽くなき欲望を満足させるために、他人から奪い取り他人の人権を侵害するということだ。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年5月6日

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