中国の孔鉉佑駐日大使、胡志平公使参事官は6月25日、早稲田大学を訪問し、中国共産党早期の指導者らの足跡を訪ねた。人民網が伝えた。
西原春夫・早稲田大学元総長(写真右から1番目)の案内で、李大釗が当時大学へ通った道を歩く孔鉉佑駐日大使(写真左から1番目)と胡志平公使参事官(写真2列目左から1番目、撮影・呉穎)。
孔大使は早稲田大学に到着すると、直接学生寮の「信愛学舎」へと向かった。そこでは93歳になる西原春夫・早大元総長が早くから大使らの到着を待っていた。李大釗は1914年から1916年にかけて「信愛学舎」の前身である中華青年会学生宿舎で暮らした。当時早稲田大学教授だった安部磯雄氏は宿舎を頻繁に訪ねて社会主義思想について講義し、李大釗は深く影響を受けたという。
早稲田大学歴史館に展示されている李大釗の詩「青春」日本語訳の一節(撮影・呉穎)。
孔鉉佑駐日大使が6月25日に早稲田大学を訪問した際に行った揮毫「先達の足跡を追い、初心と使命を新たにする」(撮影・呉穎)。
「世界の文明と人類の幸福を増進し、吾が青春でもって、青春の人類をうち建てよう」。早稲田大学歴史館の壁には、李大釗の著名な詩「青春」の一節が展示されている。清朝末期から民国初期にかけて、早稲田大学では2千人以上の中国人留学生を受け入れたという。早稲田大学の著名学生名簿には、李大釗や陳独秀、廖仲愷らの名前が並んでいる。
早稲田大学の田中愛治総長は、李大釗の学籍記録など貴重な史料を孔大使に示した。田中総長は、「早稲田大学は一貫して対中交流を重視しており、中国側の早稲田大学孔子学院に対する多大な支援に感謝している。今後も引き続き中国との大学協力を強化していきたい」と述べた。孔大使は、「早稲田大学と中国とは深い関わりがある。歴代総長は対中交流関係において先々までの見通しと卓越した見識を示し、中日友好交流に大きく貢献した」と述べた。
その後、孔大使は早稲田大学孔子学院で中日の学生代表と座談会を行い、交流した。参加した学生らは積極的に発言し、早稲田大学中国留学生学友会会長は、中国人留学生が李大釗や陳独秀ら中国共産党早期の指導者の足跡を訪ねた一連の活動状況を報告。革命の先達たちの愛国心と民族の大義は100年を経た今もなお中国人留学生の心に根差していると述べた。
中国香港地区からの留学生は、香港地区の復帰後、社会が活力に満ちあふれ、経済が繁栄し、祖国の急速な発展が香港地区に多くのチャンスをもたらしたと述べた。また、早稲田大学・北京大学ダブルディグリー学部課程クラスで学ぶ日本人学生は、新型コロナウイルス感染症の流行が収束した後、中国への留学の夢をできるだけ早くかなえ、中国共産党と中国の制度が成功した秘訣を探りたいと述べた。
孔大使は真剣に学生らの発言に耳を傾けた後、留学生らが海外留学で夢を追う勇気を評価し、革命の先達の優れた伝統を受け継ぎ、勉学に励み、勇気を持って将来の責任を担うよう激励した。(編集AK)
「人民網日本語版」2021年6月29日